親知らずの抜歯【怖い話】ヘタな歯医者には行かないほうがマシ
知り合いの歯科衛生士さんから、次のような話を聞きました。
「先生の腕によって、親知らずを抜くていねいさと時間が違う。 」
では、ヘタで時間がかかる先生かどうかを見抜く方法はないかと尋ねました。
今回は、その内容についてお伝えします。
親知らずは、やっかい者だけど…
多くの人は、親から離れ、自立しようとしているときに、この最後の奥歯「親知らず」が生えてきます。
だから、親知らずは、あなたの成長の証でもあるのです。
ただ、最近は、親知らずが生えてこない人もいます。
現代人は、あごの骨が小さくなっているのです。
そして、あごの骨が小さくて 歯の生えるスペースがなかったり、生えてくる向きが変だったりすると、歯が痛みだします。
場合によっては、歯茎が痛くなることもありますし、バイ菌が入ってリンパが腫れることもあります。
わたしがそうでした。
痛いのって、イヤですよね。
しかも、歯の痛みは、食事にも関わってきます。
口の中に物を入れると痛いからと言って、「食事をしない」なんてことはいけません。
栄養が足りなくなり、免疫力を低くしてしまいます。
そうして、免疫力が低下すると、ふだんは感染しないような病原性の低い菌にもかかってしまいますよ?
それに、痛みを感じている部分が広がったり、ひどい炎症が起きたりすることにもつながりかねません。
だから、たとえ痛かったとしても、ちゃんとご飯を食べましょう。
親知らずは、どのように抜くべきか
まずもって、親知らずを何本抜くかという話をしましょう。
一気に4本とも抜いてしまいますか?
それとも、1本ずつ生えてきた順に抜きますか?
もし、骨に埋もれている親知らずを含めて、4本とも一気に抜いてしまうのなら、全身麻酔での抜歯になります。
それ相応の覚悟は必要になってきます。
これに対して、1本ずつ生えてきた順に抜くのであれば、全身麻酔は必要ありません。
局所麻酔という方法で、抜歯の痛みを感じないようにします。
この場合、麻酔が入った注射針を歯茎に直接 刺します。
わたしは、この歯茎への局所麻酔の経験があります。
はっきり言って、麻酔注射をするとき、痛くも、かゆくもありませんでした。
さらに、親知らず1本の抜歯最中でさえも、まったく痛みを感じませんでした。
抜歯経験のくわしいことは、次の記事に書かせていただいております。
こちらからどうぞ。
個人的な考えですが、生えてきた親知らずを1本ずつ抜いていくのがベストです。
理由は、次の3つ挙げられます。
1.局所麻酔なら、自分の意識がはっきりある状態で親知らずを抜いてもらえるから。
その都度、親知らずの状況の説明を医師から直接きくことができます。
こうして、説明をきけるのは、精神的な安定につながることでしょう。
2.骨の中に埋もれている歯は、抜きにくいから。
いくら抜歯の経験があるお医者さんと言っても、硬い骨を削って、歯を掘り起こすのには、大変な苦労がともないます。
また、時間がかかることが多いです。
そして、多くの人が一番気にするであろう、後遺症が残る可能性も高くなります。
これについては、あとでくわしく述べます。
3.局所麻酔だと医療費が安く済むから。
抜歯の多くは、保険適用外です。
そのため、「3割負担」になることはほとんどありません。
全額あなたが支払うことになるのです。
ただし、入院した場合など、一部の費用がもらえるケースもあります。
しかし、病院に宿泊し、全身麻酔をして抜歯をするって、いくらかかるか想像できますか?
全身麻酔の抜歯だけで、約10万円です。
そこに入院費などが加算されます。高額ですよね。
これに対して、局所麻酔だと、その日に帰ることができます。
痛くて痛くてたまりませんが、やはり自分の家は落ち着きます。
局所麻酔による抜歯の費用は、1本で 約2万円です。
4本すべてを抜くとしても、単純計算で、2万円×4回=8万円
まだお財布にやさしい金額ですよね。
ただし、親知らずが複雑に生えている場合などは、金額が加算されることがあります。
以上3つの理由から、わたしは、生えてきた親知らずを1本ずつ抜いていくのが最良の選択だと考えます。
親知らずは、いつ抜くべきか
先にも述べましたが、生えてきたものから抜いていくのが良いと考えます。
だから、「いつ抜くべきなの?」という問いに対しては、こうお答えします。
親知らずが歯茎から出てきてから
です。
あごの骨の中に埋もれている状態では、歯茎から出てくることはありません。
骨の中に埋もれている歯を取り出すときは、お医者さんに「余計なこと」をされてしまう可能性が高いので、避けるべきです。
「余計なこと」というのは、神経や血管を傷つけられるということです。
ただでさえ親知らずを抜いて痛いのに、それ以外の部分にも支障が出るなんて、わたしはイヤです。
親知らずの根っこ(歯根)の近くには、知覚神経が通っています。
もし、この知覚神経が傷つけられた場合、感覚がなくなります。
しかし、筋肉の動きにまで影響が出ることはほとんどなく、ふだんと同じように表情をつくることができます。
また、ふつうの歯医者さんであれば、神経を傷つける手前で、歯根を取り除くのをあきらめてもらえます。
たとえ歯根のかけらが歯茎の中に残っていたとしても、それが悪影響を及ぼす原因にはなりにくいからです。
ただ、あごの骨を深く削ってまで、親知らずを取り出す必要はないと考えます。
わたしの経験上、あごの骨を削ると、術後の痛みや内出血がひどくなる傾向があります。
このこともあり、たとえ抜歯前に炎症を起こす可能性があるとしても、親知らずの頭が出てきてから地道に抜くことを勧めています。
抜歯をしてもらう歯医者さんの選び方
ただ単に、歯を抜くと言っても、お医者さんの腕次第で、術後の経過は変わってきます。
とくに、抜歯のリスクについて、きちんと説明をしてくれないお医者さんは、信用に欠けます。
歯科衛生士さんが挙げる、良い歯医者さんの見分け方を3つ紹介します。
1.口コミ・評判を見て、評価の高いところにする。
2.歯医者さんの公式HPを見て、抜歯の経験を見てみる。
(経験数が多いほど良いと言われる。)
3.大きな病院(市民病院など)と同じように口腔下科がある。
何よりも、抜歯する前に、どのような危険がともなうのか、説明してくれる歯医者さんが一番です。
抜歯のリスクから術後の治療予定まで、はっきり説明してもらいましょう。
わたしたち患者側には、医者からきちんと説明を受け、納得してから治療・手術する権利があります(インフォームド・コンセント)。
リスクを知ってから抜歯をしてほしい
知り合いの歯科衛生士さんが言っていた言葉です。
リスクの説明を十分に受けないまま抜歯すると、後遺症が残ったとき、
「こんなことになるとは、聞いてなかった!」
なんてことになります。
抜歯のリスクを今 知っておきましょう。
そして、見てもらうお医者さんに、ちゃんと説明してもらいましょう。
1.血管を傷つけることがあり、内出血する可能性があること。
2.神経を傷つけたり、切ったりしてしまう可能性があること。
3.上あごの親知らずを抜いたら、口と頬にある空間(ちくのう)がつながってしまう場合があること。
いかがでしたか?
これで、あなたも、心置きなく親知らずを抜く準備ができたのではないでしょうか。
しばらく、痛みとの戦いにはなりますが、頑張って乗り越えましょう。
ファイトです!