教育実習【ネクタイ】暗黙のルールとは
わたしは、小学校と中学校で教育実習をした経験があります。
そして、正規教員として勤めるようになり、教育実習生を指導してきた経験もあります。
今回は、男性の教育実習生に向けて、服装の注意点と教員の暗黙のルールをお伝えします。
実習にふさわしい服装とは
わたしが勤務していた学校の実習担当者は、事前説明会で「教育実習生らしい服装で来てください」とお願いしていました。
この「教育実習生らしい服装」という言葉には、「教員としてふさわしい服装」というニュアンスがあります。
つまり、実習校の先生が求めているのは、ひとりの教員として きちんとスーツを着るということです。
わたしは、何人も実習生を見てきたので分かります。
大学生は、「きちんと」スーツを着ることを教わっていないのです。
きちんとスーツを着る
先ほど、お伝えしたように、求められるのは、一教員として適した服装です。
だから、自分をアピールするかのようにスーツを着ることは求められていません。
早い話が、ホワイトシャツに地味なネクタイをするということです。
毎年、実習生の中に、カラーシャツを着てくる学生がいます。
そのときの職員室での話は、こちらをご覧ください。
わたしのように、「シャツの色なんて関係ないじゃないか」と考える教員も少なからずいます。
しかし、そうしたカラーシャツを着てきた実習生の多くは、学生気分で来ているという感じがします。
また、ネクタイの色がパッションピンクなどという実習生にも同じことが言えます。
実習や教員に対する気持ちが軽い実習生には、喝を入れることも しばしばあります。
教員としてのやる気が十分にあるということが分かる服装で実習させてもらいましょう。
男性の教育実習生の場合は、次のことに気をつけて「きちんと」スーツを着ましょう。
また、カバンや靴についても、まとめておきました。参考にしてください。
- ダーク系のスーツを着ること。
ブラック・ダークグレー・ダークブルーといった落ち着いた色のスーツが適切です。
実習生の多くは、リクルートスーツ(黒色無地)を着てきます。
悪目立ちしないので、黒色がおススメです。
- ホワイトシャツを着ること。
決して、カラーシャツを着ないこと。
- 色や柄が地味なネクタイにすること。
グレーやブルーがおススメです。
地味な柄と言っても、無地のネクタイは少ないです。
定番のストライプ柄や目立たないドット柄ならまったく問題ありません。 - ふくらはぎまで長さのあるダーク系の靴下にすること。
ブラックやネイビーといった色がおススメです。
学生のようなホワイトソックスは見かけません。
ただ、靴下の長さに気を付けてください。
よく「くるぶしソックス」を履いてくる方がいらっしゃいます。
しかし、それでは 座った時などに肌が見えてしまいます。
その他のところはきちんとしているのに、くるぶしソックスを履いただけでダサく見えます。
イスに座ったときに、裾から肌がまったく見えない長さにしましょう。
これは、社会人としての常識です。
- 靴は服装に合わせること。
スーツで通勤するなら革靴です。
ふいに外で格好を見られることも頭に入れておきましょう。
スーツにスニーカーはNGです。
もし、行事等があり、ジャージ姿で郊外に出る場合は別です。
ジャージに着替えたときに使用する靴は、目立たない運動靴がおススメです。
ブラックやホワイトを基調としていればOKです。 - 中履きは地味な運動靴にすること。
学校の先生の中には、スリッパやサンダル、クロックスを上履きとされている方がいます。
しかし、実習生は、そうしたベテランの先生の真似はしないでください。
いざという時、迅速に対応するために、本来は運動靴を履くのがベストだからです。
真っ赤や真っ青といった目立つ色の靴は避け、できれば白黒の運動靴を用意しましょう。
高校生の時に使っていた体育館シューズを使いまわす実習生が多いです。
- 地味なカバンにすること。
色はブラックがおススメです。
時々、しっかりしたビジネスバックで来られる実習生さんがいます。
その方のように、かっちりしていれば、何の指摘もしません。
しかし、実習中は荷物が多いことが予想されるので、黒のリュックサックで通われる方が多いです。
以上が、男性 教育実習生の身だしなみの基本です。
夏でもネクタイはするべき?
ここまで、服装の基本をお伝えしてきました。
よく質問されるのが、「ネクタイをして来るべきか」ということです。
夏に実習する方にとっては、悩みの種になるところですね。
早い話が、実習校で「クールビズ」が推奨されていれば、ネクタイをする必要はありません。
ほとんどの実習先では、実習生にも「クールビズを推奨しているから、ネクタイやジャケットはなくていいよ」と伝えます。
もし、クールビズに関する案内が実習生にされないのであれば、ネクタイをしていきましょう。
また、研究授業等、正装に近い格好が好まれる場合は、たとえジャケットを着ないとしてもネクタイだけは着用しましょう。
その方が印象が良くなります。
ポロシャツは着てもよい?
ここで一つ、男性の先生たちの間で、話題になっていた実習生の話をしておきます。
なぜ話題になったかというと、その実習生は、ポロシャツで来ていたからです。
スーツを着る場面でポロシャツというのは カジュアル過ぎるのではないかという内容でした。
確かに、ポロシャツは、カジュアルな服装でラフな格好です。
スーツを着る場面には ふさわしくありません。
もし、実習先の方に「クールビズだからポロシャツでもいいよ」と言われたとしても、念には念を入れて ホワイトシャツを着ていきましょう。
ただ、ジャージを着る場面でポロシャツを着るのであれば、逆に良い印象を受けます。
ポロシャツには襟があるので、Tシャツよりもカッチリして見えるからです。
だから、もしポロシャツを着るのであれば、ジャージを着るときにしましょう。
なぜ服装を気にするのか
わたしが教育実習に行く直前、大学の事前指導で、服装だけは かなり気をつけるように言われました。
なぜ それほど服装にこだわって指導されるのか、当時のわたしには分かりませんでした。
しかし、実際に教育実習に行ったり、教育実習生を指導する立場になったりして、ようやく分かりました。
それは、服装を見るだけで、実習生がどういう人間かが何となくわかってしまうからです。
また、実習に対する気持ちの度合いも分かるからです。
気合を入れてビシッと決めている実習生の方もいれば、ダボッとしたスーツを着て来られる実習生の方もいました。
下記の書籍にもありますが、教員は、見た目(非言語的要素)だけの情報で、判断されるからです。
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カラーシャツを着ていれば、実習を遊び感覚で参加しているような気持ちがうかがえます。
だから、まずはスーツの着方を気にするべきだと言えます。
教員の暗黙のルール
さて、ここまでのところで、スーツの着方については十分ご理解いただけたかと思います。
ここからは、男性の教育実習生が注意しておくべき、夏の服装に関する「教員の暗黙のルール」をお伝えします。
暗黙のルールとは、ネクタイを「しなくてもよい」と言われたとしてもするということです。
正直、意味が分かりませんよね…苦笑
これについては、議論が分かれるところになります。
ただ、夏場にネクタイをしていない先生よりも、ネクタイをしている先生の方が好印象だということは事実です。
女性から見ても、ファーストコンタクトのときに、きちんとされているという印象を受けます。
学校という限定された世界での特殊な常識のようなものだとお考えください。
「ネクタイをしなくていもいい」というのは、「ネクタイをするな」と言われているわけではないので、した方が良いに決まっているのです。
また、研究授業などの改まった場面では、ジャケットも着用するべきだとベテランの先生たちは考えています。
わたしは、暑苦しいからジャケットを着る必要はないと指導しますが。
ただ、実習生さんが意味も分からず、男性教員から冷たい目で見られるのは避けたいので、「ネクタイだけは身につけておこうね」と伝えます。
その方が、人間関係が良好になりやすいと知っているからです。
教育実習は、指導する側だけでなく、指導される側も大変です。
だから、せめて実習生の方が まわりの先生とスムーズに やり取りできるように、スーツの着方をアドバイスしているという訳です。
このほかにも、教育実習中に「教員の常識」を目の当たりにするはずです。
直面する度に、一つずつ吸収していけば問題ありません。
実習におススメのネクタイ
では、最後に、教育実習にふさわしいネクタイを紹介しておきます。
実習生が身につけるネクタイは、シンプルなものであれば まわりの先生ウケ良好です。
個人的には、無地のように見える織り方がおススメです。
また、長く使うことを考えて、少し良い金額のネクタイを買われることを勧めます。
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色味は、グレーやネイビー系が人気です。
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柄を取り入れたいのであれば、控えめな水玉やストライプを勧めます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございます。
教育実習、がんばってください!