教員採用試験【志望理由】地元以外の自治体は?
わたしは、地元ではない2つの自治体で、教員採用試験を受けました。
しかし、その当時は、「地元民ではないから、きっと受かりにくいのだろうな」と勝手に思っていました。
しかし、受けた自治体のすべてで、合格することができたのです。
一発合格できたポイントのひとつは、個人面接で訊かれた「志望理由」だったと考えます。
願書に書く「志望理由」
願書には、地元ではない自治体を受ける理由を書く必要はありません。
なぜなら、この質問は、個人面接のときに訊かれるだけだからです。
そもそも、願書は、面接試験前に 面接官の方が読み、人柄の把握をするために読むものです。
それを読んでから受験者への質問を考えるというのが鉄板です。
そのため、(少々高度なテクニックですが、)願書の志望理由で、面接官の質問を誘導することもできます。
ただ、そこまで考えている大学生は少ないですね。
では、合格に近づくために、志望理由の書き方を押さえておきましょう。
ポイントは、決して悪目立ちすることなく、志望先の自治体に合った内容で書くことです。
わたしの知人は、小学校の教員採用試験で、次のような志望理由を言っています。
私が教員になる理由は、給食を子どもたちと一緒に食べたいからです。
知人の志望理由
この気持ちは、非常によく分かるのですが、こうした志望理由は悪目立ちします。
結果は言うまでもなく、1次試験「不合格」でした。
海外では、こうした面白い人材こそ有用だと考えられているのですが、日本は取り残されています。
だから、教員採用試験でも、悪目立ちすることは避けてください。
それが、合格への一歩につながります。
ちなみに、この知人は、アフリカのある国で 小学校の先生になり、夢を叶えています。
「日本」にとらわれない柔軟さを教えてくれました。
ということで、願書に書く志望理由は、次に挙げるような当たり障りのないものがおススメです。
- 不登校になりかけた時に、担任の先生が優しくフォローしてくれたので、私も児童を支える教員になりたいと思ったから。
- 部活動で熱く指導してくださった顧問の先生のように、私も生徒と正面から向き合える教員になりたいと考えたから。
さらに、その自治体の「求める教員像」に沿った内容を入れるといいです。
きちんと「求める教員像」を知っているというアピールもできますからね。
たとえば、先ほどの
「私も生徒と正面から向き合える教員になりたいと考えた」
という志望理由であれば、「子ども一人一人と向き合う教員」という教員像につなげることができます。
もし、教員を志望する理由が思いつかない方は、この「求める教員像」からストーリーを作ってみるのも一つの方法です。
そうすれば、おのずと「求める教員像」につながり、志望理由をかんたんにまとめられます。
面接試験での「志望理由」
自治体や校種によって異なりますが、面接の際は、次のような方々を相手にしなければなりません。
- 教育委員会の方
- 校長先生などの管理職
- 民間企業の人事部の方
面接官には必ず教員経験者がいるため、薄っぺらい志望理由では、かんたんに見透かされてしまいます。
ただ、そのような場合は、面接試験で取り戻せばOKです。
面接のときは、願書の志望理由に 肉付けするイメージで答えるとよいでしょう。
願書は、文字数が限られているため、要約されているはずです。
それを、30秒~1分にまとめ直すのです。
地元ではない自治体を受けている場合、なぜ本自治体なのかと訊かれてから答えればOKです。
面接では、面接官の問いに正しく答えられるかもチェックされていますからね。
「結婚するから」で合格
ここでは、実際に わたしが受けた面接試験の一部と、その答えについて、記しておきます。
人によって、質問パターンや答える内容は違います。
しかし、筋の通った志望理由であれば心配いりません。
たとえ願書に書いていなくても、内容の方向性が同じであればOKです。
(入室・受験番号の確認・着席済みの状態)
(願書を見て)
あなたは、他の自治体出身ですね?
はい。〇〇出身です。
なぜ 我が自治体の
採用試験を受けられたのですか?
はい。
わたしには、結婚を約束している人がいます。
その人が この自治体の出身だからです。
ほう。
では、あなたは一生、
我が自治体で生活する覚悟があるのですね?
はい。
あります。
以上のように、わたしは、本当のことを述べました。
婚約者の存在を伝えたとき、面接官の表情が少々やわらかくなったのを覚えています。
きっと、多くの受験者がありきたりの志望理由しか言わないからでしょう。
だから、
「婚約者がいるから、ついて来ました」
という内容で、志望理由はクリアできたと考えられます。
伝え方のポイント
わたしが伝えた「志望理由」は、ありきたりなものではありません。
しかし、本当のことでした。
そのため、伝えるときに気をつけたことがあります。
受け入れてもらえることをあたり前だと 思いこまないことです。
できるだけ、真面目なかたに好まれるであろう、謙虚な姿勢で 伝えることを心がけました。
数十分の面接で、その人の人間性を判断するのは難しいことです。
たいていの場合、面接の数十分であれば、演技をして乗り切ることができます。
今回、わたしも、演技とまではいきませんが、「自分」をつくって、面接に臨みました。
見事、一発合格でした。
もちろん、このほかの自治体でも教採を受けましたが、どの自治体でも合格をいただきました。
そして、教壇に立つことができました。
最後に 面接の心構え
面接試験の本番は、緊張との闘いです。
面接官が複数人いて、受験者はたった一人で答えなければなりません。
しかし、安心してください。
多くの受験者が緊張しているからです。
そのような中、堂々としているだけで、ほかの受験者と差がつきます。
たとえ、「見せかけ」だったとしてもです。
堂々と見せるポイントは、次の3つです。
1.背筋を伸ばして立ったり、座ったりする。
2.胸を張る(張り過ぎるのは不自然に見えるので注意)。
3.表情を柔軟に変える(笑うべきところでは微笑む など)。
わたしは、そうした「見せかけ」を作ることが得意だったこともあり、試験本番までに面接練習は2回しか行いませんでした。
(科目試験の学習に時間を割きたかった、ということも理由にあります。)
あとは、はきはきと明るく受け答えしているだけで、ふつうの評価はもらえるはずです。
大丈夫です。
自信をもって、面接に臨みましょう。
ただし、謙虚さは必ず忘れないようにしてくださいね。
あとは、楽しんで自分のことを伝えてきてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
教採、ファイトです!