教員【退職】手続きは多い?

ノートとペンを持つ人

自己都合による依願退職で教員を辞めるときの手続きについて、詳しくお伝えします。

早い話が、教員は紙媒体で書類を管理するため、手続きは多いですよ。

 

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退職の申し出

まずは、管理職に退職の申し出をします。

「今年度末で辞めます。」

ときっぱり伝えるだけでOKです。

理由を訊かれますが、

「自己都合のためです。」

と言いましょう。

詳しく伝える必要はありません。

 

そして、ここから手続きが始まります。

 

校長先生やそれ以外の先生にいつ退職を伝えるかは、こちらをご覧ください。

 

管理職に伝えたあと

わたしは、校長先生に退職の意向を伝えたあと、今後の手続きの流れが分からなかったので、

「辞表を書こうと考えております。」

と切り出しました。

すると、校長先生は、

「まだ書かなくていいですよ。」

とおっしゃいました。

 

理由は、辞表(退職届・退職願)の書式が決まっており、教育委員会に報告してからの手続きになるため、まだ先だからとのことでした。

実際に書類を書くのは、2月になってからだそうです。

年度末はバタバタになることが予想されますね。

 

そうして、11月下旬に、所属校の校長先生が都道府県の教育委員会に退職希望者の「退職」の意向を伝えます。

わたしは、その前々日に、校長室に呼び出され、本当に退職する方向でいいのか、校長先生に最終確認されました。

 

その後、わたしの場合は、所属校の事務部が書類に関する手続きを進めてくださいました。

実際、12月上旬に、事務部の方とコンタクトをとる機会がありました。

「退職に関わる書類については、もう少しあとでね。」

と言われ、このとき、事務部の方々は、わたしが辞めることをご存知だったということになります。

管理職以外の方で、もっとも早くわたしの退職を知るのが事務部だとは驚きでした。

退職に関わる書類の手配などを事務部が行うため、早々に退職することが明らかになってしまうというわけですね。

 

退職者説明会がある

講座を受ける人

12月中旬、退職者説明会なるものの案内が教頭先生経由で届きました。

退職者説明会は、1月の下旬に予定されていました。

職免で行けるとのことで、通常授業に差し支えなければ、説明会にぜひ出席してほしいと言われました。

 

退職者説明会は、定年退職者向けとそうではない方向けの2種類がありました。

当然、わたしが参加したのは、定年ではない方に向けたものです。

この説明会では、早期退職者向けの内容だけ取り扱われ、再任用などの定年後に関わる話は省略されていました。

主な説明は、扶養控除や健康保険、年金に関する内容でした。

全体の3分の2は、女性の方で、50代の参加者が半分ほど見受けられました。

 

若手が退職するときは、ベテラン教員とはやるべき手続きが異なります。

とくに、健康保険の切り替えは重要です。

もし、任意継続という形で学校共済に加入することができるのであれば、それもよいでしょう。

人によって違いますが、わたしの掛け金は、1年で30万円ほどでした。

最長2年、継続加入することができます。

 

もし、私学の非常勤講師として働くのであれば、学校共済ではなく、私学共済に加入することができます。

ただし、担当授業時数等によって加入することができるかどうかが違いますので、もし任用が決まっているのであれば、私学に問い合わせてみると良いでしょう。

国民健康保険、学校共済の任意継続、私学共済の各掛け金補償内容を比べ、もっとも良いと思うところに掛け金を投じるのがベストです。

わたしは、3つの中で もっとも掛け金が少なくて済む「私学共済」に加入しました。

私学共済について気になる方は、インターネットで検索してみてください。

 

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退職者説明会後の提出書類

各種書類の提出には、期限や期間があります。

また、所属校の事務部を通して提出するものばかりです。

事務部の方とうまくコンタクトをとりながら提出しましょう。

・退職届請求書(2月・事務部に提出)
 退職届の用紙を請求するための書類です。

・健康保険の任意継続に関する書類(2・3月・事務部に提出)
 学校共済の継続加入を希望する場合だけ提出する書類です。
 3月に掛け金の納入に関する書類が届き、掛け金を期日までに振り込みます。

・退職願(2月・校長先生に提出)
 形式が決まっています。校長先生に訊けばよいです。

・退職届(3月末・事務部に提出)
 退職届請求書を提出し、受理されると届く書類です。
 退職後に住所が変わる場合など、個人に関する内容を訂正します。
 訂正事項がなければ、捺印後に提出します。

 

書類が手元に来てから 提出先に届いていなければならない期日までが意外と短かい書類もあります。

書類を提出するときは、事務部での確認作業もあります。

もし訂正があっても間に合うように、できるかぎり早めに提出した方が無難です。

 

教員の退職願(辞表)の書き方

ペンで書く

わたしは、2月上旬に校長室に呼び出されました。

話の内容は、退職願を書いてくれというものでした。

以前 校長先生にお聞きしていた通り、退職願の様式が決まっているため、この様式で書いてほしいと見本を渡されました。

すぐさま、パソコンで見本と同じように作り、捺印後のものを校長先生に提出しました。

テンプレートがなかったものの、校長先生に言われてからものの3分で作り終えられました。

校長先生にも確認しましたが、退職の理由については、「一身上の都合によるため」でOKでした。

かんたんに書いて提出できるものです。

 

ただ、「退職願」は出した時点で退職が認められる書類ではありません。

3月の最後の勤務日に、校長先生から退職辞令を受けることで退職が認められるという流れになっています。

 

少し複雑なのですが、「退職願」と「退職届」は性質が違います。

「退職届」は出した時点で退職が認められるものなので、提出してしまえば取り消しはできません。

だから、退職届さえ出してしまえばいいように思うのですが、手続き上 そういう訳にもいかないのでしょう。

 

ちなみに、3月の初めに「退職届」が受理されたという通知文書が来ました。

これで、いよいよ退職です。

退職してしまえば公務員ではなくなるのですが、当時のわたしは、それ以上に この有り余っているエネルギーを新たな事業に費やしたい気持ちでいっぱいでした。

今までお世話になった方々、ありがとうございました。

これからも、素晴らしい人生を歩んでいきます。

 

退職する当日までにやること

ここからは、書類の提出以外で、最後の勤務日を迎えるまでにやっておくべきことを挙げます。

自分の時間をつくり、退職前の余裕ある教員生活を送りましょう。

年次休暇の取得
 年次休暇は、計画的に取得するものです。
 そこで、わたしは、最後の1か月をゆるりと過ごしたいと考え、2月末の時点で年次休暇を10日以上残していました。
 そのため、3月の半分以上は年次休暇を取得し、お休みにすることができました。
 新たな生活が始まる前に リフレッシュできてよかったです。

・学校に置いてある私物の撤去
 年度末、子どもたちに指導するように、計画的に荷物を持ち帰りましょう。
 教員は、机やロッカーに荷物をため込む方が多いようです。
 わたしの机は、初任者のころから職員室の中で一番キレイだと評判でしたし、必要最低限のものしか学校に持ち込んでいませんでした。
 3月に長めの休みをもらう前、たった1日で荷物の撤去は終わりました。
 忘れ物のないように、私物は早めに持ち帰りましょう。

・デスクやロッカーの掃除
 わたしが赴任したとき、割り当てられた机やロッカーは、ともに汚い状態でした。
 なぜキレイにしてから出ていけないのでしょうか。
 「立つ鳥跡を濁さず」と子どもに教えるではありませんか。
 ということで、わたしは、念入りに自分の机とロッカー、あとは職員室を掃除してから退職しました。

お菓子の用意
 これについては、人それぞれ考え方が違います。
 お菓子なんて用意しなくていいという方も、用意すべきだという方もいらっしゃいます。
 わたしの場合は、お世話になった方々に直接お菓子を渡しました。
 また、直接渡せなかった方も多くいらっしゃったので、職員室の目立つところに お菓子の詰め合わせとメッセージを置いておきました。
 3月最後の勤務日ではなく、その前日までに渡すのがベストです。
 3月最後の日にいらっしゃらない先生が多かったので。

・担当業務の引継ぎ
 分掌業務や教科での仕事を引き継いでおきましょう。
 気になる情報は伝えておき、問題なく新年度が迎えられるように協力する必要があります。
 3月下旬は、新年度の準備で忙しい時期です。
 口頭説明だけではなく、紙に書いて伝えるのがベストです。

・さまざまな手続き(保険等の切り替え)
 もっとも大切なのが各種手続きです。
 正しく手続きをしておかないと、結果的に損をすることになりかねません。
 たとえば、退職後に働かない期間が続くのであれば、「失業給付金」を国から受け取ることができます。
 ただし、ハローワークで求職の申し込みをしなければなりません。
 このほかにも条件がありますので、気になった方は調べてみてください。

 

わたしのように引っ越しが加われば、なお慌ただしい生活になります。

何ごとも計画的に行いましょう。

そして、最後に学校保険証を返すため、事務部の方に預けます。

これで、ようやく退職手続きが終わりですね。

 

次の記事も参考にしてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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