やることを すぐに終わらせる方法【ポモドーロテクニック】
あなたは、仕事や家事、勉強をダラダラと行ってはいませんか?
もし、ダラダラしてしまうクセがあるなら、もともと長時間 集中するのが苦手なタイプなのでしょう。
または、環境や精神状態によって、集中できる時間が短くなっているとも考えられます。
そんなあなたにお伝えしたい 集中力を高めるワザこそ、ポモドーロテクニックです。
これで、あっという間にやるべきことを終わらせてしまいましょう。
そして、生活に余裕をつくり、自分の時間を楽しく過ごしちゃいましょう。
人間の集中力の限界
そもそも、人が物事に集中できる時間は、とても短いことをご存知でしたか?
一説によると、たった15分間と言われます。
あなたが 小学校や中学校に通っていた頃を思い出してみてください。
卒業式などの学校行事で、校長先生や来賓の方が話をされるとき、あなたは何分間じっとしていられましたか?
たいてい10分以内に話は終わりますが、その10分間ですら長く感じ、「早く終われ」と心の中で願っていたのではないでしょうか。
では、小学校や中学校の授業は、どうでしょうか。
授業自体は、45分間で行われることがほとんどです。
子どもたちの中には、立ち歩く子どもがいますが、彼らは、この45分という時間に我慢できないのです。
しかし、多くの子どもたちは、45分間の授業に対して熱心に取り組むことができます。
この裏には、先生方の努力と工夫があるということに気づいていましたか?
学校の先生は、子どもたちの集中力を持続させるために、授業時間を区切って、授業を進めているのです。
たとえば、授業時間が45分の場合、「最初の15分間でやること」、「間の30分間でやること」、「終わりの15分間でやること」といった具合に区切ります。
子どもたちの集中力が限界を迎える前に、次の学習に取り組むことで、気分が少し変わります。
気分が変わると、頭の中で時間のリセットができ、集中力を持続させることができるのです。
実は、今回ご紹介する「ポモドーロテクニック」も、こうして時間を区切ることで、集中力を続かせる方法なのです。
ポモドーロテクニックってなに?
ポモドーロと言われると、パスタのトマトソースを思い浮かべるかと思います。
しかし、今回の「ポモドーロ」は、トマトとは関係ありません。
関係があるとすれば、トマト型のキッチンタイマーです。
ポモドーロテクニックとは、生産性を高めるための方法として今や広く知られています。
そのため、研究者を含め、多くの人がこの方法を試しており、実際に効果があると言われています。
ポモドーロテクニックの方法は、25分ごとに時間を区切って、やるべきことをやる、ただそれだけです。
時間を管理するひとつの方法と言えます。
そんなポモドーロテクニックは、1992年にアメリカのFrancesco Cirillo(フランチェスコ・シリロ)さんが発案した方法です。
シリロさんが学生だったころ、トマト型のキッチンタイマーを使って、時間を区切りながら作業に取り組んでいました。
そのトマト型のキッチンタイマーにちなんで、「ポモドーロテクニック」と言われているのです。
ポモドーロテクニックのいいところは、だれでも かんたんに取り入れられることです。
タイマーがあると一番いいのですが、それがなくても、時計で時間を区切って取り組むこともできます。
または、まわりにいる人に頼んで、「時間になったよ!」と声をかけてもらうのも良いでしょう。
さらに、最近では、時間を一括管理してくれるアプリまで登場しています。
これもポモドーロテクニックとして活用できそうですね。
ポモドーロテクニックの取り入れ方は?
最初は、タイマーがあるといいでしょう。
かんたんに言うと、日常で行っていることに、タイマーで25分間という時間制限を設けるイメージです。
そして、やるべきことをこなしたあとは、ちゃんと休憩をとることを忘れないようにします。
具体的な方法は、次の通りです。
1.お手洗いに行ったり、環境を整えたりする。
2.やるべきこと (仕事や家事、勉強内容) を決める。
3.タイマーを25分間にセットする。
4.タイマーをスタートさせ、やるべきことに のめり込む。
(このとき、他事は絶対しない。)
5.タイマーが鳴ったら5分間にセットし、スタートボタンを押す。
5分間の休憩をとり、タイマーが鳴ったら、3.からもう一度始める。
6.3.から5.を4回繰り返したところ(約2時間)で、長い休憩をとる。
2時間分の休憩時間の目安は、30分と言われる。
ポモドーロテクニックで重要なことは、作業時間と休憩時間の区別をすることです。
つまり、作業中に今日の晩ごはんを考えたり、休憩中に仕事のことを考えたりしないことが大切なのです。
だから、タイマーをスタートしたあとは、他事を絶対しないようにしましょう。
もし、他事をしてしまうと、やるべきことは一向に終わらず、余計なストレスを抱えることになってしまいます。
そして、このストレスが、あなたの精神状態を不安定にし、さらに作業効率が悪くなるでしょう。
休憩時間の5分は必要か?
休憩時間である5分も、作業時間にあてるべきだ と考えるかたがいらっしゃいます。
その方が有効的に時間を使え、最善なのではないかと思われるかたもいらっしゃいます。
しかし、もともと集中力が続かない人にとっては、こうした休憩時間や隙間時間がとても重要なのです。
頭をリセットし、次のやるべきことに没頭するために必要な時間なのです。
たった5分、されど5分です。
休憩で、ちゃんと脳を休ませましょう。
ポモドーロテクニックが適する人は?
ズバリ、集中が切れやすい人です。
ただ、人それぞれ 向き不向きがあります。
ポモドーロテクニックを取り入れてみる価値は大いにありますが、効果が実感できないこともあるでしょう。
ポモドーロテクニックを続けて慣れたころ、本当に効果があるか確認してみてください。
また、環境が悪かったり、精神状態が不安定だったりすると、せっかく取り入れたポモドーロテクニックで、効果を感じられないこともあります。
まずは、より良い効果を得るために、環境整備と精神状態を安定させることに意識を向けるべきです。
こんな わたしは、集中力が6時間以上続くときもあれば、たった1分で切れてしまうときもあります。
集中力が続くのであれば、わざわざ時間を区切る必要はないと考えます。
だって、一番 効率が良い状態ですから。
そんな効率の良いときに、このような記事をたくさん書きます。
頭の中で、次々と文章が生まれてくるのです。
しかし、集中力が数分と もたないのであれば、効率は最悪の状態と言えるでしょう。
このようなとき、わたしは記事を書いていません。
良い記事も書けませんし、文章が全然浮かんでこないからです。
集中できないときこそ、ポモドーロテクニックを取り入れるいい機会だと考えます。
実際にわたしも、集中力が続かなかったときは、
「30分後のタイマーが鳴るまでは、他事をしないぞ」
と決めて作業していたことがあります。
もちろん、休憩時間にもタイマーをセットし、タイマーが鳴ったら机に向かう という生活をしていました。
これには、自分が決めたことを曲げない信念が必要になりますが、何度も繰り返していくうちに、タイマーがなくても、自然と集中できるようになっていきました。
最後に
ポモドーロテクニックは、いたって かんたんな時間管理方法です。
わたしは、今でも、生活の中でポモドーロテクニックを活用しています。
「書くこと」に集中できないときは、時間を決めてデスクに向かったり、20分間の休憩をとることを決めたりしています。
ただ、わたしは、タイマーを使っていません。
高校生のころから、ポモドーロテクニックを実践していたおかげで、今では時計で時間管理が行えます。
早い話が、自分で気持ちを切り替える力が身についた ということです。
このように、最終的には、タイマーでなく時計を使って、自分自身で時間を管理することができるようになるのです。
あなたも、ポモドーロテクニックを身につけ、時間管理を当たり前に行える大人を目指しませんか?