原因不明【めまい】メニエール病だった

わたしの父は、メニエール病という病気だと診断され、今は、症状が落ち着いています。

ただ、さまざま要因で発症すると考えられているこの病気は、まだ不明なことも多い状態です。

少しでも、「めまい」を感じていらっしゃる方の参考になればと思い、「メニエール病」についてお伝えします。

 

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その「めまい」は病気だった

「なんだかめまいがする・・・」

「フワフワと浮いているような感じになる・・・」

 

わたしの父がそう言い始めたのは、突然のことでした。

「仕事のストレスからきたんでしょ」

と、そのとき 切り捨ててしまった「めまい」は、実は、病気だったのです。

その当時は思いもしませんでした。

 

父が言っていた、「めまいがする」「浮いた感じ」というのは、メニエール病の症状として挙がるものです。

「単なる めまいだから、放っておけば勝手に治るだろう。」

と父もわたしも考えていましたが、その気配はなく、症状は悪化の一途をたどりました。

 

あなたも、「放っておけばいい」とお考えではありませんか?

残念ですが、メニエール病は原因不明の病気として知られています。

完全に治す方法は、まだないのが現状です。

 

メニエール病の症状

膝を抱える人
立っていられないこともあります

メニエール病は、おもに、回転性のめまい発作が何度も起こります。

そのほかに、耳鳴り難聴耳がふさがったような感じがするなど、聴覚器官に症状が現れることもあります。

 

これらの症状には、体液の1種である 「リンパ液」 が深く関係してます。

体内のある部分にリンパ液が溜まり過ぎてしまうと、その溜まった部分が正常に機能しなくなってしまうのです。

 

とくに、メニエール病では、耳に関する症状が多いですよね。

ということは、耳にリンパ液が溜まり過ぎていると考えられます。

 

実際に、内耳とよばれる耳の奥には、リンパ液で満たされた感覚器官があります。

もし、この感覚器官内にリンパ液が溜まり過ぎてしまうと、その器官自体が水ぶくれのような状態になってしまいます。

そうして、圧迫された感覚器官は、受けとった感覚を正常に脳へ伝えることができません。

この結果、めまいや難聴といった症状が現れるのです。

 

では、なぜ、感覚器官にリンパ液が過剰に溜まってしまうのでしょうか。

 

・・・実は、まだ正確な原因が明らかになっていないのです。

だから、メニエール病は、原因不明の病気と言われています。

 

内耳にある3つの感覚器官

耳を立てたウサギ

内耳には、メニエール病に関係する3つの感覚器官があります。

うずまき管(蝸牛)、三半規管、前庭(耳石器)の3つです。

これらは、高等学校の教科書にも載っているくらい、名の知れた感覚器官です。

これらの役割とメニエール病との関係性について、簡単に説明しておきましょう。

 

うずまき管(蝸牛)

実際に音を感じる器官です。

音の大きさや高さも含めて感知しているため、もし、このうずまき管が水ぶくれの状態になれば、難聴が起こります。

 

三半規管・前庭(耳石器)

三半規管は平衡感覚をつかさどる器官であり、前庭は、からだの傾きを感じる器官です。

この2つの感覚器官は、バランス感覚に深くかかわっていると言うことができます。

もし、三半規管や前庭で水ぶくれの状態になれば、めまいフワフワした感じになります。

 

さらに、メニエール病によるめまいは、めまいの強さに個人差があるのが特徴です。

激しいグルグルとした回転を感じる人もいれば、ゆっくり上下に浮き沈みするような軽いめまいを感じる人もいます。

また、めまいが続く時間も人それぞれで、多くの人は、10分~数時間におよぶ めまいが続きます

 

このように個人差が生じるのは、人によって、三半規管や前庭の圧迫具合が違うから だと考えられます。

 

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リンパ液がある部分だけに溜まる理由

早い話が、過度なストレスによるものです。

実は、このストレスによって、リンパ液がある部分にだけ溜まるという現象が引き起こされ、メニエール病になるのです。

 

人は、過度なストレスを感じると、からだの抵抗力が弱まります。

この抵抗力が弱まっているときは、体内で炎症を起こしやすくなったり、リンパ液の循環が遅くなったりしてしまいます。

 

では、なぜ これがリンパ液の溜まる要因になるのか、順番に見ていきましょう。

 

炎症が起きているときのリンパ液

炎症は、とくに、ウイルス感染によるものが多いです。

わたしたちのからだは、ウイルスに感染すると、敵であるウイルスを排除しようとします。

そのときに はたらくのが、リンパ液中にあるリンパ球です。

このリンパ球を感染部位に届けるために、リンパ液は感染部位に多く移動します。

 

この移動した後が、メニエール病に関係することです。

通常であれば、リンパ液は感染部位に、溜まらないようになっています。

しかし、ストレスによって、このはたらきが正常に機能しにくくなるのです。

以上のような流れで、リンパ液はある部分(感染部位)に多く溜まることになると言われます。

 

流れにくい状態のリンパ液

血液循環
リンパ液は血液から生じる

まずは、リンパ液の生じ方と循環について、かんたんに説明しておきます。

リンパ液は、血液の液体成分「血しょう」が血管の外にしみ出してできた体液(「組織液」といいます)からできています。

このしみ出た組織液がリンパ管に入り込むことによって、リンパ液になります。

そして、リンパ管内を ぐるぐる めぐったリンパ液は、鎖骨の下にある血管(静脈)で血液と再び混ざり合っています。

これが体液循環とよばれる、わたしたちの体内を一定の状態に保とうとする仕組みです。

 

メニエール病の症状が出ている人は、血液に合流していくはずのリンパ液が、うまく流れ込むことができていない場合があります。

この体液の循環が正常に行われていないと、リンパ管の中にリンパ液が溜まり続け、リンパ管以外の部分をも圧迫していくと考えられます。

 

ストレス緩和 = メニエール病の症状緩和

前述しましたが、リンパ液が溜まることに関係するのは、ストレスです。

ストレスを感じやすい几帳面な性格の方をはじめ、睡眠不足や働き過ぎも、からだへのストレスとなっています。

自分では気づかないうちに、感じているストレスもあります。

 

このようなストレスを感じる状況を改善するとともに、ストレスを発散する時間を設けましょう。

逆に、そのような時間をもつことがストレスになるのであれば、避けましょう。

そして、ご飯をしっかり食べ、十分な睡眠をとり、健康的な生活を心がけましょう。

 

どうしても症状がつらいときは、お医者さんに相談してみましょう。

漢方薬を処方してもらえる場合もあります。

漢方薬を利用して症状を緩和させ、うまくメニエール病とつきあっていく方法もあります。

東洋医学では、9種類の漢方薬(四逆散・香蘇散・沢瀉湯・苓桂朮甘湯・黄連解毒湯・竜胆瀉肝湯・八味地黄丸といったもの)が用いられます。

それぞれ作用は違いますが、溜まったリンパ液を排出させることに関係していたり、炎症に効果があったりするそうです。

詳しいことは、薬剤師さんに尋ねてみてください。

 

最後に

わたしの父は、メニエール病の症状でつらい思いをしています。

几帳面で、神経質な性格がまさに、ストレスをもともと感じやすくさせていると 言うことができます。

 

内耳の3つの感覚器官から余分なリンパ液を抜き取ったり、めまいに効く薬を開発したりすることが、患者さんたちに対してできることですね。

一刻も早く、原因究明への糸口が見つかってほしいと願うばかりです。今後も父を支えていきます。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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