教員【HSP】敏感だからこそできること
- まわり音・光・においが すごく気になる
- いきなり後ろから触られて、ものすごく驚く
- 飲み会に行くものの、ひどく疲れてしまう
- 絵を見ると、こころに刺さるものを感じる
- 音楽を聴くと、涙が出るほど感動する
これらは、すべてHSPにあてはまることです。
もし、あなたにも あてはまるものがあれば、HSPだからこそできることがあります。
その敏感さを強みに変えて、人生を輝かせましょう。
HSPは 「生まれつき敏感な人」のこと
私自身、高校生のときに感覚が敏感だと気づき、「ほかの人とは感覚が違うな」と思っていました。
まわりのみんなも、そのことに気づいていたようで、私のまわりには特定の友だちしかいませんでした。
敏感だと気づいたのは高校生のときでしたが、もっと前から敏感だったと言えます。
ここで取り上げているHSPとは、Highly Sensitive Personの略です。
エレイン・N・アーロン博士が提唱しました。
HSPを日本語に直すと、「生まれつき 高度な感受性をもつ人」です。
冒頭でも紹介しましたが、いろいろなことに気づく人、ほかの人には分からないことが分かる人がHSPである可能性は高いです。
あなたはHSPの可能性があるでしょうか?
次の23項目をチェックして、自己診断してみましょう。
ちなみに、私はすべての項目に当てはまりました。
以下は、アメリカのアーロン博士の書籍より引用しています。
以上の質問のうち12個以上に「はい」と答えたあなたは、HSPの可能性があります。
(以上、エレイン・N・アーロン著『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ』SB文庫 より引用)
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お答えいただくときの体調や気分によっては、「はい」が12個未満のこともあります。
また、たとえ「はい」が1つだけだったとしても、それを感じる度合いが極端に強く、HSPかもしれません。
HSPは、他の人がもてないものをもつ
HSPを知った初めは、とまどいを隠せませんでした。
ほかの人も、さまざまなことに気づいたり、大きな音や突然の出来事に弱かったりするものだと思っていましたから。
こんなに大変な思いで生活しているのは、私ぐらいなのかと知った当時は、大きなショックを受けました。
しかし、大人になった今、自分がHSPだということを特性としてプラスに受けとめています。
なぜなら、私にしか気づけないことがあるからです。
ほかの人にはできないことが、私にはできるのです。
例えば、私は鼻や耳がよく情報を受けとるようなので、ガス漏れのときやカバンの中でスマートフォンが着信していたとき、すぐに気づくことができます。
こういった危険性や緊急性があることに気づけるのは、本当にありがたいです。
また、まわりの方々から感謝されることもあり、私のほうがうれしくなります。
HSPであるがゆえに つらかったこと
今ではHSPをプラスに受けとめられていますが、過敏だったがゆえに、つらい思いをしたことは何度もあります。
私と同じように敏感で、繊細な方々の支えになればと思い、経験談を記させていただきます。
学校でつらかったこと
私の自治体では、初任者研修に行く際、車の利用が認められていませんでした。
そのため、バスや電車といった公共交通機関の利用が強制されていました。
そして、いよいよ私も初任研に行くときがやってきたのですが・・・
「実は、私、公共交通機関が利用できないんです。」
このことを管理職に話すと、
「え?」
と返ってきました。
それを聞いていた一部の先生には
「そんなのウソだろ。どこのお嬢様だよ。」
と言われていたようです。
私は、ウソをついていないことや、人ごみの中にいるだけで吐き気がすることを伝えました。
すると、校長先生に、
「公共交通機関に乗れない証明がないとなぁ。まぁ証明書があっても対応できると思わんでほしいが。」
と言われました。
とりあえず、出張が間近に迫ってきていたので、「公共交通機関を利用することができない」という証明をもらいに、病院に行きました。
休日で、多くの病院が扉を閉めていたため、恐怖症という形で、どうにか証明(診断書)をもらうことができました。
本当であれば、HSPの診断をしていただきたかったのですが、まだ認知度が低いなど、多くの病院で診断してもらえないのが現状です。
1万円程の料金を支払ったところでHSPの診断はつかず、単なる恐怖症で片づけられてしまったことは悔しかったです。
しかし、約1万円払って、専門的な知識がある方と話すことができたのは、わたしにとってプラスでした。
今では、証明を持って来いと言ってくださった校長先生に感謝しています。
ふだんは、自分以外の要素から さまざまな刺激を受けないように必死で、自分のことを見つめる余裕なんてありませんでした。
病院に行って初めて、冷静に自分のことをふりかえることができました。
特に、今回の「公共交通機関を利用することができない」件については、よくふりかえりました。
- 幼いころから車で出かけることが普通だった私は、もともと電車やバスの乗り方に慣れていなかったこと。
- あまりにも多くの人が自分のまわりにいると、不快になってしまうということ。
- さらに、多くの人が一斉に動いている場所におかれると、足が立ちすくんでしまい、頭の中が真っ白(パニック)になるということ。
- まわりに人がいると、その人の動作やにおい、目線が気になって落ち着かず、気を張り続けてしまうこと。
- とつぜん鳴る大きな音が怖く、スマートフォンなどの着信音でも驚いてしまうこと。
- 1時間に1本しか走らないようなローカル電車であれば、1両に数人しか乗車していないため、普通に乗ることができること。
最終的に、証明書を持っていったので、私の上司はなんとか対応してくださいました。
そして、車で出張に行くことができました。
今は、まわりの方々への感謝の気持ちでいっぱいです。
恋愛でつらかったこと
私にはパートナーがいます。
今は、お互いにHSPだということを認識しているので、つらいことはありません。
この話は、お互いにまだHSPだと知らないころ、いっしょに生活していたときの話です。
前述したとおり、私は、鼻や耳が過剰に反応する体です。
そのため、パートナーに対して「くさい」「うるさい」などと思うことが多々ありました。
しかしながら、「女性は小言ばかりをいう生き物。だから、小言みたいなことは言わないでおこう。」と我慢していました。
確かに、「些細なことに口を出す」というのは、脳のつくりからして女性特有のものです。
しかし、思っていることを言わずに生活を続けた私がバカでした。
パートナーと一緒にいることに、苦痛を感じ始めたからです。
これはまずいと思い、パートナーと話し合いました。
睡眠時間と精神を削ってまで、パートナーと話し合ったことで、私たちは今も一緒にいられます。
ここで、何でも話してみることの大切さを学びました。
心に秘めているだけでは、思いが伝わらず、状況も悪化していく一方なのです。
また、自分自身がどう頑張っても変えられないことなら、相手に相談して、協力してもらうことで変えられるはずです。
私は小学生のころから、「神経質」「潔癖症」とまわりの人に言われてきました。
「ほかの人が触れたものには、菌がたくさんついているから触りたくない。」
「地震があった日の夜は怖くて、なかなか寝られない。」
こんな日々の連続で、とても生きづらかったのを覚えています。
そんな折、私の「神経質」「潔癖症」を緩和してくれた人に出会いました。
それが今のパートナーです。
私の話をよく聞いてくれ、共感してくれたパートナーは、私が気にしてしまうことに対して、「気にする必要はないよ」と何度も声をかけてくれました。
今もそうです。
初めてパートナーに話したときは、本当に勇気が要りました。
頭が真っ白になりそうでした。
自分たちの大切な睡眠時間や精神を削ってまで話し合いをしたことは、本当につらかったです。
しかし、実際に話してみて、ずいぶん心が軽くなりました。
さらに言えば、羽が生えたくらいに体も軽いです。
だからこそ、今は こうして明るくいられるのです。
感覚が敏感だからできること
感覚が敏感で、生きづらさを感じていた私でも、職場や家庭で仕事・役割をもらえています。
とくに、音とにおいに敏感な私は、ふだんと違う音やにおいがしたとき、役に立てています。
例えば、機械の「ウィーン」という音が以前と違う場合、機械の故障を疑ったり、早めに修理を依頼したりすることができます。
においで言うと、家庭で料理をするときに役立っています。
家族にしかわかりませんが、和食に欠かせない だしの風味をうまく使うことができるみたいです。
小・中学生のころは、私の感覚について、担任の先生に言われたことがあります。
まわりの子が気づかない些細な変化にも、私だけ気づくことが多かったそうです。
そのためか、担任の先生には、よく褒めてもらえました。
しかし、まわりに気を使いすぎるため、人が多いところでは、処理能力が追いつかず、頭がパンクしてしまいます。
今でも、人ごみの中にいると、頭がパンクします。
とくに、大きな駅や人が多いテーマパークでは、ひどく疲れてしまい、気を失ってしまいます。
最悪の場合は、次の日も起き上がれない状態になります。
しかし、自分を犠牲にしてでも、まわりの方々に楽しんでもらいたいという気持ちがあるので頑張ってしまいます。
これは、私のよさだと思っています。人を思う気持ちは、だれにも負けません。
また、公共交通機関を利用することができないので、気軽に飲みに行くことができません。
交通事故の経験もあり、タクシーを利用するのも怖いのです。
仲のいい人たちと、ゆっくりお酒を飲みながら、話すことができたらいいなと思っています。
今は、家でお酒を飲むことしかできませんが、私のことを気遣ってくださる方々を家に招待して、いっしょに飲もうと考えています。
感謝の気持ちを、なにかしらの形で表すことも私のよさですかね。
HSPかな?と思っている先生へ
こんな私でも、目標や夢にむかって毎日頑張れています。
生活をしていて、いろんなことが気になりますが、それが私たちのよさです。
せっかくこの世界に生まれてきたからこそ、そのよさを活かして、楽しく幸せに生きようではありませんか。
最後まで目を通してくださり、ありがとうございます。
あなたのよさが輝きますように。