親知らず【痛くない抜歯】楽しい連休だった件
「抜歯の後は、ひどい痛み・腫れが 必ず生じる!」と思っていました。
しかし、今回、「痛くない抜歯」を初めて経験しました。
抜歯の前から終わった後の様子まで、細かくお伝えしていきます。
もちろん、抜歯前の心構えとしても お読みいただけます。
抜歯前は、いつも通りが一番
わたしは、ある日の午後に、抜歯の予約を入れていました。
そのため、午前中は ふつうに生活していました。
朝ごはんも昼ごはんも、いつも通り食べて、歯磨きもしました。
ただし、生えかけている親知らず周辺は、ピンポイント歯ブラシで入念に磨くようにしています。
なぜかというと、親知らずが原因となっておこる炎症 (智歯周囲炎) で、片側の頬がパンパンに腫れた経験があるからです。
これについては、次の記事で詳しく書かせていただいております。
参考になさってください。
以上のように、抜歯手術の前だからといって、変わったことはしませんでした。
何事もいつもどおりが 一番 落ち着きます。
【抜歯直前】手術の説明と同意書
さて、いよいよ抜歯手術です。
病院の待合室に向かう足取りは、1回目のときより軽かったです。
待合室で5分ほど待っていると、予約の時間になり、中待ち合いに呼び出されました。
そこで、まず血圧を計られました。
わたしは、血圧を測定することを すっかり忘れていて、早歩きで駐車場から移動してきてしまいました。
「しまった!」と思いましたが、ときすでに遅く、血圧が上がり過ぎていないか、心配することしかできませんでした。
抜歯は手術だということを 忘れてはいけませんね。
血圧は正常範囲内だったようで、処置室に案内されました。
そして、担当医の先生から、抜歯手術の説明が始まりました。
以前、親知らずの生え方を調べるために、CTスキャンを撮りました。
そのとき、抜歯手術について説明を受けていたので、今回は、軽く担当医の先生の話を聞き流しました。
とくに質問もなく、抜歯手術の同意書にサインしました。
次のようなことが、同意書に書かれており、また、担当医の先生に説明されたところです。
・歯肉切開、骨の削除、縫合を行う。
・術後に出血、腫れ、痛みが生じる。
・細菌に感染する場合がある。
・歯の根っこが折れたとき、残存させる場合がある。
・親知らずに近い歯がグラつくことがある。
・まわりの粘膜や舌を傷つけてしまうことがある。
・局所麻酔によるアレルギー症状などに随時対応する。
・上の奥歯を抜くとき、口と鼻がつながった状態になる場合があり、蓄膿症が起こる可能性がある。
・下の奥歯を抜くとき、知覚神経を傷つける可能性がある。
【抜歯直前】消毒と局所麻酔
「…よろしくお願いしますッ!」
不安はあるものの、少しずつ椅子がリクライニングしていきます。
ここで ひとつ思ったのが、髪の束ね方です。
頭の真後ろで髪を束ねると、椅子を倒されたときに、頭の位置が定まりません。
頭の位置が不安定な状態で手術を受けると、親知らず周辺の歯肉や舌を傷つけられてしまう可能性が高くなります。
もし、髪の毛を束ねる場合、横に束ねておくことを強く勧めます。
「まずは、消毒しますね。口を大きく開けてください。」
そう言われて、抜く歯の周辺に、アルコールが含まれているガーゼを軽くあてられました。
抜歯の作業中は、口を開け続けなければなりません。
そこは、我慢しなければならないポイントです。
ただ、キツかったり、気分が悪かったりすれば、すぐに申し出ましょう。
局所麻酔の場合、注射は、歯茎に直接打たれます。
「注射」と聞くだけで痛いイメージをもちますよね。
しかし、この麻酔注射は、予防接種のような筋肉注射に比べ、全然 痛くありません。
※個人差はあります。
実際のところ、最初に針を刺すときは、チクッと痛みます。
しかし、皮膚に比べて痛みを感じにくいのか、泣きわめくほどではありません。
初めての抜歯もそうでしたが、2回目の今回も 予想以上に痛くなかったので、麻酔注射自体がこんな感じなのですね。
麻酔注射のときは、とくに じっとしていましょう。
わたしの場合、生えかけている親知らずを抜こうとしています。
まだ歯の根っこ(歯根)が 歯茎の奥にある状態だったので、入念に麻酔されました。
抜歯する親知らずの前後左右を含め、6回 麻酔注射を打たれました。
1回目の麻酔注射をされてから2分も経たないうちに、歯のまわりの感覚がなくなっていきました。
そして、6回目の麻酔注射が打たれたあと、
「今から3分くらい時間をおきますね。」
と言われました。
その間も、唇のまわりにまで、変な感覚が広がっていきます。
「吐き気など、気分の悪いことがあれば、いつでも おっしゃってくださいね。」
と、助手の方が やさしい声で言ってくださいました。
「はいはほう ほはいあふ (ありがとう ございます)」
麻酔が効いてきたのか、うまく話せませんでした。
親知らずの抜歯中の様子
「3分経ったかな。よし始めようか。」
顔にシートをかぶせられ、口だけが見える状態で手術が始まりました。
正しく言うと、シートの穴が大きく、鼻まで出ていました。
これは、鼻呼吸できるようにするためだと、後で分かりました。
麻酔が効いているか かんたんに確認されたあと、グリグリグリと 親知らずを器具で押されました。
なぜ押されるのか というと、てこの原理を利用して歯を抜いていくからです。
そのため、手術のあと、てこの原理の支点となっていた口の横側が痛くなりました。
これに加えて、口を大きく開けながら 何度も器具を押しこまれたので、あごが外れそうでした。笑
その後、歯を削るための機械が口の中に入れられ、親知らずを破壊していきます。
虫歯を削るときと同じような音がしました。
「キーーーンッ」
硬い親知らずを削る音が 5分ほど続きました。
すると、気を遣ってくださったのか、
「ガーゼを軽く噛んで。少し休憩しましょう。」
担当医の先生が 2分ほど、軽く口を閉じる時間をとってくださいました。
気持ち的には、あごが外れそうだったので、ありがたかったです。
そして、再び 歯を削る作業が始まりました。
「キーーーンッ」
そして、グリグリグリと、てこの原理で歯を取り出そうとしているようです。
5分経ったところで、「カラン」と金属製のトレ―に親知らずの欠片が放り出されました。
そして、しばらくすると、またひとつ、またひとつと歯が取り出されていきました。
「あと もうひとつ根っこの部分を取り出したら終わりですからね。」
(そろそろ、口を開けているのが つらいな・・・)
と思ったとき、「カラン」と最後のかけらが取り出されました。
「お、終わった・・・」と思いました。
しかしながら、
「今から傷口を縫い合わせますからね。もうしばらく口を開けていてくださいね。」
と言われました。
2回目の経験なのに、縫合をすっかり忘れていました。
そして、傷口を縫い合わせていただき、ようやく抜歯手術は終了しました。
かかった時間は、直前の説明と同意書のサインを含めて、約50分でした。
わたしの場合、抜いた親知らずのかけらが残っていないことを確認するため、抜歯直後にレントゲンを撮りに行きました。
そのため、少し余分に時間がかかりました。
麻酔が効いてから縫合まで、口のまわりに違和感はあるものの、まったく痛みを感じませんでした。
麻酔って怖いな、と思いました。
レントゲンの画像を担当医の方と確認し、次のような注意点を聞きました。
・麻酔が効いている間は、飲食を禁止とすること。
・出血が止まらない場合は、病院に電話すること。
・腫れるのは生理現象なので、心配しなくてもよいこと。
・腫れを冷やすのは良くないので、氷などで冷やさないこと。
・食事制限はありませんが、軟らかい食事にすること。
・アルコールの摂取を控えること。
・激しい運動や入浴は避けること。
(シャワーはOK)
それから、抜いた歯をいただきました。
意外と大きくて驚きました。
この後、抜糸の予約をして処置室を後にしました。
薬局で痛み止めと化膿止めの薬をもらい、自分で車を運転して帰りました。
抜歯手術後の痛みと傷の様子
1時間が経過:痛みも腫れもなし
麻酔が効いているうちに、無事に帰宅することができました。
そして、痛みが出てこないように、家で大人しくしていました。
と言っても、この記事を書いているのですが。
麻酔がまだ効いているようで、まったく痛みはありません。
ただ前歯のあたりから、少しずつ感覚が戻り始めている気がします。
まるで、凍った氷が解けていくようです。
また、傷口から少量の出血があるので、口の中は血の味がします。
2時間が経過:少し痛い程度
麻酔が少しずつ切れてきたようで、抜歯した部位が重く痛み出しました。
ドーンとした痛みです。
しかし、初めてのときのように、寝込んでいなければならないほどではありませんでした。
痛みを10段階で表すなら、「2段階目」といったところです。
このあと、さらに痛くなるかもしれないと考えたので、処方された痛み止めを飲んでおきました。
また、口も大きく開くようになりました。
3時間が経過:食事で出血量が増えた
ご飯を食べたので、出血の量が増えてきました。
痛みは、大きな口を開けると痛むくらいです。
きっと、大きな口を開けようとすると、傷口が開いてしまうからでしょう。
ちなみに、ご飯は、焼きそばとおかゆと筑前煮とプリンでした。
ふつうに食事をすることができるくらい、元気でした。
口の中に入れた食べ物は、親知らずを抜いていない方の歯で噛みました。
おかゆやプリンといった軟らかいものは、やはり食べやすかったです。
5時間が経過:入浴で出血量が増えた
夜になったので、お風呂(シャワー)に入りました。
血圧が上がったためか、さらに出血するようになりました。
吐き出す唾液は、真っ赤に染まっています。
にもかかわらず、わたしは、シャワーの勢いよく出るお湯を口に入れてしまいました。
そのため、傷口が広がり、ジーンとした痛みを感じました。
抜歯後にシャワーを浴びるときは、お気をつけください。
また、かんたんに歯磨きをしました。
抜歯していない側は いつも通り磨き、抜歯した側は そっと手前のほうだけ磨きました。
口をゆすぐときは、頬をふくらませます。
そのときに、抜歯した側の頬はふくらませないように気をつけてください。
傷口が開いて、痛いですよ。
歯磨きをしてから、痛み止めを服用し、そのまま、眠りにつきました。
いつもと同じように、ぐっすり眠ることができました。
18時間が経過:抜歯の翌日も痛みなし
抜歯の翌日は、仕事をお休みしました。
しかし、いつも通り出勤できるくらい元気でした。
1回目の抜歯は、痛みと内出血がひどかったため、翌日は布団の上で1日を過ごしていました。
「歯を1本抜いただけで、体調が悪くなる」
と言われるくらいなのに、今回は、不思議なくらい へっちゃらでした。
48時間が経過:出血量も少なくなった
抜歯手術をしてから、丸2日が経ちました。
相変わらず、体調に変化はなく、元気に生活しています。
昨日も今日も、ショッピングに行き、5万円ほど消費しました。笑
こうして、健康的な生活を送っていることが、傷の治りを早くするのではないでしょうか。
72時間が経過:出血なし
3日目も痛みはなく、抜歯した側を歯磨きしても出血しなくなりました。
歯磨きを行えば、口の中をきれいにすることができるので、細菌などが傷口から入りにくくなります。
痛くなければ、歯磨きをすることができるので、ありがたいと思いました。
この日も、痛くなかったので、知り合いと外出し、パスタランチを食べに行きました。
もちろん、化膿止めを持参し、きちんと食後に飲みましたよ。
ただ、連日 遊んでいるせいか、腫れがひどくなってきました。
また、うっすらと、内出血が見られるようになってしまいました。
片方の頬だけがパンパンになっているので、油断は禁物だと感じました。
まぁ、痛くないので、翌日も お出かけしたんですけどね(笑)
おかげさまで、楽しく充実した4連休を過ごせました。
抜歯後、痛くなかった理由
こうして、術後の経過も良好で、無事に親知らずを抜くことができました。
しかし、気になることがあります。
抜歯2回目は、なぜ ほとんど痛みがなかったのか、ということです。
この理由を、知り合いの歯科衛生士さんが分析してくれました。
早い話が、あごの骨をさわるかどうかです。
あごの骨にさわると、顔がパンパンに腫れて、痛みもひどくなる傾向があるようです。
頬が腫れるのは、生理現象です。
あごの骨をさわっていないからと言って、腫れないわけではありません。
わたしを含め、抜歯した誰もが経験することですので、ご承知おきください。
わたしの経験が あなたの参考になれば幸いです。
抜歯手術の成功を祈っております。