教員採用試験【併願】すべき3つの理由
わたしは、ある自治体とある自治体で教採を受け、ともに一発合格しました。
教採は、試験料がかからないからこそ、併願しておくべきだと考えます。
これから教員採用試験の願書を出す方に向けて、「併願」をおススメする理由をまとめました。
なぜ併願ができるのか?
教採は、国公立大学の入試「前期日程」「後期日程」のように、全国で統一されているものではありません。
そのため、教採の日程は 自治体ごとで異なるのが特徴です。
早いところでは、6月下旬から試験が始まります。
あなたが受験する自治体は、いつ試験が行われるでしょうか。
例年の日程をもとに、検討してみると、試験勉強の計画を立てやすいです。
たとえば、例年の傾向として、北海道は、日程がとても早めです。
これに対して、東海3県(愛知・岐阜・三重)は、毎年7月下旬に行われ、比較的に遅めの傾向があります。
こうした日程を全国で見てみると、1次試験は、およそ6週間にわたって行われることになります。
つまり、第一志望の自治体以外に、1次試験を受験するチャンスが 5回はあるということです。
わたしも、公立高校で教諭をしていましたので、もちろん教採は合格しています。
そのときの教採について、くわしくお伝えします。
併願する自治体を選ぶ基準がある
わたしの場合、第一志望の自治体は、試験が比較的に遅めでした。
これが幸いし、本命の自治体で試験を受ける1週間前に、ほかの自治体で受験し、リハーサルすることができました。
これとは異なり、第一志望の自治体の試験が北海道のように早めである場合は、すべり止めという形になります。
わたしは、大学3年の秋に、教授から併願できることを教えてもらいました。
そこから、各自治体の過去問に目を通し、試験問題の傾向を把握しました。
そこで 気づいたことがあります。
自治体によっては、問題の出題傾向が似ているということです。
もともと、第一志望の自治体は、試験日程が遅めだと知っていました。
そのため、併願を視野に入れていたわたしは、問題の出題形式がほとんど同じ、かつ、日程が早めの自治体にも願書を出しました。
教採を併願すべき理由
本命のリハーサルになるから
ひとつめの理由は、いたってシンプルです。
教員採用試験が どのようなものか感覚をつかむために利用し、あわよくば、すべり止めとして合格を目指せるからです。
問題の出題傾向が似ている自治体であれば、一般・教職教養試験も、教科専門試験も演習を重ねることができます。
また、面接試験にも、同じメリットがあります。
面接の雰囲気に慣れること、簡潔・適切に答える練習をすることにつながるのです。
とくに、話題となっている教育時事を知ることができます。
面接試験については、リハーサルのメリットが大きい部分だと、個人的に感じています。
(わたしは、面接練習を3回しかしませんでしたから…笑)
こんな わたしも、併願で教採を受けたと言いました。
なんと、本命の試験でも、リハーサルで受験した自治体と同じような質問をされたのです。
リハーサルが終わって、電車に揺られながら、
「あぁ回答しておけばよかったな…。」
と反省したことを、活かせるなんて思っていませんでした。
そうして、本命の自治体でも、リハーサルで受験させていただいた自治体でも、合格をいただきました。
受験費用がかからないから
「教員になること」しか考えていない学生は、就職活動(就活)をしません。
就職活動をしていると、いくらお金があっても足りないと言います。
わたしの知り合いは、「就活で必要になる交通費ために アルバイトをしている」と言っていました。
就活に必要なお金は、10万円以上だという話も聞きました。
教員だけを目指し、就活しない場合は どうでしょうか。
就活する場合と同じように、交通費は、実費です。
そのため、今 住んでいる地域外まで、何度も受験しに行くことが 難しい人もいます。
交通費に加え、受験会場に近いところに宿泊するなら、宿泊費も別途かかります。
ただし、会場の近くに宿をとってしまえば、試験当日はラクに移動できます。
わたしは、本命の試験でも、リハーサルでも 前日に宿泊しました。
このように、交通費や宿泊費さえ工面できれば、受験料はかかりません。
受ければ受けるほどお金がかかるという、大学入試とも違うところになります。
気をつけるべきポイントは、次の2つです。
交通費:学生割引を使うこと。
宿泊費:できることなら、何人かで1部屋を借りること。
または、安いホテルを探すこと。
個人差があるので、一概にこの金額だとは言えませんが、わたしのデータを載せておきます。
なお、受験した教採は2つ(関東圏と東海圏)です。金額は、この2つを合わせたものです。
- 交通費
公共交通機関:2.5万円
- 宿泊費
関東圏:0.5万円
東海圏:0.7万円
合計金額は、3.7万円です。
実際には、これ以外に、願書の郵送代金、切手代、書籍・リクルートスーツの購入代金などもかかります。
すると、約8万円になります。
2つの自治体を受けるだけであれば、就活よりは、安く済みそうですね。
受かれば すべり止めになるから
「絶対 第一志望に合格してやる!」
という気持ちとは裏腹に、1次試験で不合格を突きつけられた同級生が数人います。
この同級生の中には、リハーサルとして受けていた自治体で、最終的に合格をもらえた人がいます。
つまり、本命ではない自治体で採用が認められたということです。
受かったとは言っても、その人にとっての第一志望ではありません。
そのため、採用を辞退するか・しないか、とても迷っていました。
結局、その人は、地元から離れ、ひとりリハーサルとして受けていた自治体で勤務しています。
この人は、なぜ採用の辞退をしなかったのでしょうか?
早い話が、教員をやっていたほうが、地元の教採に受かりやすい傾向があるからです。
教採には、一般選考のほかに「特別選考」という試験方式があります。
この特別選考には「社会人枠」が設定されている自治体があります。
そのうち、ある自治体では、一定の教員経験があれば、試験の一部が免除されます。
ライバルよりも多く、試験勉強の時間を確保することができるのです。
これほど、おいしい話は なかなかありません。
教員の採用は、人間性が優先されると言われています。
つまり、面接試験が行われるということです。
そこで、「これまでの経験を活かして、地元で頑張りたい」というアピールをすることも可能なわけです。
何度も教員採用試験を受けているのに 落ち続けるという人は、実力がない人だと判断されがちです。
そうではなく、ほかの自治体であっても、やはり一発で合格した人材は、求められやすいのではないでしょうか。
だから、併願で出願することを勧めます。
第一志望ではない自治体の志望理由は?
とくに困るのが、志望理由です。
わたしの場合、本命ではない自治体で、志望理由は訊かれませんでした。
ただ、併願しているかどうかを訊かれました。
もちろん、包み隠さず、併願していることをお伝えしました。
さらに、もしこの自治体だけに受かったとして、本当に 来る気はあるのか という確認もされました。
もちろん、「あります!」とお答えしました。
この二次試験の結果は、合格でした。
また、地元以外の自治体では、
「婚約者がこの自治体にいるから受験しました。」
というのも、ひとつの志望理由でしょう。
実際に、この志望理由で合格しました。
志望理由について気になる方は、次をご覧ください。
最後に
今のあなたに、最善の選択をしていただければよいと思います。
併願するか・しないかに限らず、教員になるのか・ならないのかも含めて、人生について考えてみてください。
もちろん、今のところは 願書だけ出しておいて、試験を受けるかどうかを後で決めてもよいと思います。
まだまだ先は長いですので、最後まで息を切らすことなく、走りぬきましょう。
リハーサルになる試験を息抜きにしてもいいと思いますよ。
(わたしは、教採と観光の目的で、リハーサルの自治体に行きました。)
最後までお読みいただき、ありがとうございます。