初心者でも簡単にわかる【万年筆の選び方】初めての1本を選ぶコツ!
はじめて万年筆を手にしたのは今から5年ほど前のこと
初めの一本は モンブラン の ノブレス 第2世代 という私です
選んだ理由は 【見た目のバランス】 が良くて 【万年筆っぽくない】 でした
万年筆選びで大事なこと
さっといっときましょう、結論
① このデザインめっちゃ好きやわー!
② 誰に見られとってもこれなら使えるわ!
以上‼
んなこというてもなぁ…わからんもんはわからんのや
このブログにたどり着いた方はもうすでに様々なブログで
あの万年筆は初心者向けだの、この万年筆がコスパ最強だの
散々目にしてこられたことでしょう
多くのブログでは
【低価格帯】300円~4000円
① プラチナ PLATINUM プレピー
② パイロット PILOT カクノ
③ ラミー LAMY サファリ
【中価格帯】1万~2万
① パイロット PILOT カスタム 74
② プラチナ PLATINUM ♯3776 センチュリー
③ セーラー SAILOR プロフィット スタンダード
【高価格帯】4万以上
① ペリカン PERIKAN M800
② モンブラン MONTBLANC 146 (ル・グラン)
③ モンブラン MANTBLANC 149
あたりがよく紹介されている万年筆ですね
【低価格帯】は鉄ペンといわれる、一番先っぽにある字を書く部分が鉄でできているもの
【中価格帯】は日本の会社が作っている金ペン、先っぽが金でできているもの
【高価格帯】は海外の会社が作っている金ペン、先っぽが金でできているもの
といった種類別にまとめてみました
万年筆の情報はあっても、ここまでのようなまとめただけの情報だったり
すでに専門用語ばっかで何がなんだかわけがわからなかったりだと思います(経験済み)
なので、ここからは 知識がなくてもなんとなーくわかるように
表面だけをうすーくかっさらいながら
” 鉄・金 ” ” 日本・海外 ”
これらに焦点を当てて、何が違うのかを見ていきましょう
・さきっぽの素材の違い
【低価格帯】
鉄ペンは固いけど扱いやすく、安いので、もし使い方を間違えてしまっても買いなおせます
今まで使ったことがない方にはとても大きなメリットです
鉄ペンでも書き方・扱い方・構造や原理・インクの入れ方は金ペンと変わりません
1本買って使ってみれば、今までわからなかった”使い方”の部分はすぐにわかります
まずは300円で買えるプラチナのプレピー(そこら辺の文房具店で意外とよく売ってる)を試してみるのも、いきなり1万円はちょっと。。。と思ってしまう場合はよい選択でしょう
【中・高価格帯】
金ペンは楽しい! ←は?
すみません真面目に書きます…
万年筆の本来の良さは金ペンのほうが感じやすくなっています
金はとても柔らかく、ねばりのある金属です
この柔らかさやねばりが、ペンの先っぽが紙に触れた(当たった)時の衝撃をうまく吸収し、鉄ペンよりも気持ちよく文字を書き続けることができます
た・だ・し! ここが万年筆がわかりにくい原因のひとつ!
この柔らかさというのが1本1本違うのです
14金(めちゃ簡単に言うと58粒の金に42粒の他の金属を混ぜて作ったもの)や
18金(75粒の金に25粒の他の金属を混ぜて作ったもの)の違いであったり
型番の違いも(ペリカンのM800-短いモデルとM1000-長いモデル、800は硬いのに1000は柔らかい)
はたまた年代物の万年筆だと同じ時代の同じ型の14金でも柔らかさが違ったりと、これといった規則性がないのでとにかく実物を手に取って試すしかないのです 、先っぽの形によっては鉄より硬かったりもします
もちろん、ある程度万年筆に入り浸るようになると会社や型番、時代によってある程度の推測はつくようになるのですが
それでも、先っぽ(ペン先 別名ニブ)を見ただけでは判断がつきにくいのが実際です
柔らかいペン先を気持ちよく使うには少しのコツと数カ月の慣れが必要です
初めの1本を金ペンにする場合はボールペンと大差なく使える硬めのペン先をおすすめします
パイロットのカスタム74であれば十分な硬さです。
プラチナの#3776で少し柔らかいと思ってください。
この2つは筆記具がちょこっと充実している文房具店にはカウンターの上にだれでも自由に試すことができるサンプルが置いてあります。
使っていても店員さんはほぼほぼ声をかけては来ませんので安心してください。
例外的に丸善など万年筆主体のフロアでは接客を受けることがありますが、万年筆が主体ではない文房具店では声をかけられたことがありません。
初めは店員さんに声をかけることも勇気がいると思いますので、この2つをボールペンを試し書きするあの感覚で使ってみてください。
大丈夫です、カウンターの下に落とさない限りそうそう壊れません。
引き抜くのではなく左回転でクルクルとまわしながら台座から本体だけを抜いてください。
本体だけで置いておくと転がって落としてしまうので、持ち替えるときは必ず元の場所に戻すようにすると安心です。
近くにキャップだけおいてあると思いますが、つけてもつけなくても大丈夫。バランスや見た目、好みの問題です。
近くにおいてある紙は万年筆で書きやすいように工夫された紙です。
何枚でも自由に使うことができますが、後で使う人のためにも書いた紙は切り離して持ち帰るか近くのゴミ箱まで捨てに行ってください。
何も考えず適当に紙に先っぽを当てているだけでもインクは出てくるので文字を書くことができます。
本来の正しい向きで書いていなくてもインクは付くものなのです。
もし、書けない場合は中にインクがない場合です。ちょっと勇気を出して店員さんに声をかけてみてください。
慣れてきたらペン先に何やら文字やマークが書いてあるほうを表にして軽く紙に押し当てるように力をかけてみてください。
硬い柔らかいがなんとなくわかってもらえると思います。
・書ける字の太さの違い
以上!
はい、以上簡単です
フォルカン?長刀?ミュージック…?
気にしないでください今はその情報いりません
最後にもお伝えしますが大事なことは普段使い続けられる万年筆を選ぶ
ということなのです
私は専らEFです 極細こそすべてです 偏食でいいのです 楽しみ方は自由なのです
(なので画像の3本はすべてEF…)
・日本製と海外製の違い
簡単にまとめると
日本は書いたときの字が細く、海外は太い
あれ…さっき…
そうです、字の幅は基準が決まっていました
しかし、日本と海外ではEFと書いてあっても海外のほうが太いのです
もっと言えば同じ会社の同じ型のEFですら太さが若干ちがうのです!
原因は下の説明+仕上げが手作業だから
これらも、万年筆がわかりにくい原因のひとつです
【日本】
漢字を書く文化のある日本に合わせて、細かく書けるように細い字幅の万年筆が発達しています。また、個体ごとで書ける線の太さの差が比較的少ないことも大きなメリットです。細いものの中でも様々な特色がありますが、それらは万年筆を使っていくなかで自然と分かるようになってくるでしょう。
【海外】
ABCを書くためならそれほど細いものは必要ありません。特に筆記体などではある程度太いほうが滑らかに書くことができるのでEFといえどもある程度の太さがあります。たまにとても細いものもあるのですが、探し出すのには苦労します。(同じ会社のEFでも日本並みに細いものから日本の中字程度のものまであったりもするからです。)
・作っている会社の違い
初めての万年筆を買おうとしたときに目に留まる、主な会社の特徴を自分が感じているままに書いてみますが、万年筆は人によって感じ方が本当に様々です、そういうものなのです
いろいろな方のブログとあわせて、参考にしてください
もちろんこれら以外にもたくさんのメーカーがありますし、メーカーによって作り方もこだわりもばらっばらですので、手当たり次第にお気に入りを探してみてください
ただ一つ断言できることは、”本当のことは買ってみないとわからない”です
【日本】
①パイロット
個体(万年筆1本1本)ごとの字幅や、書いたときに手に伝わってくる感覚の差が少ない
→初めてでも個体選択の失敗が少ないといえます
もし、なんとなく使いにくいと思った場合は買ったお店などを通してパイロットに連絡することで、使いにくさを少しでも解消できるようにサポートを受けることもできます。(持ち方に合わせでペン先の磨き直す、いわゆる調整というもの。)
②プラチナ
鉄ペンならプレピー、金ペンなら♯3776センチュリー
他にも種類はありますがこの二つに注目すればよいでしょう
プレピーは何といっても安い!
#3776は1万円台なのにペン先が大きい!
→コスパ良し!
書道で使う筆を想像してください。
大きい筆は余計な力をあの大きな穂先に任せてしまえるので落ち着いてかくことができますが、小さい筆は自分で力をコントロールしないとうまく扱えません。
ペン先が大きいことのメリットはそんなイメージ、ですがこれはあくまでイメージです。
まずは手に取って試してください。
③セーラー
特殊なペン先の形状や、特殊な本体の素材の万年筆がこれでもかとあります
インクなんてほぼ無限…
→慣れてからの趣味♪
好きな万年筆の系統が定まってきて、個性を出したいと思ってきたころにおすすめの会社です。
が、私が日本の万年筆で初めに手にしたのはセーラーのブラックラスターでした。
ボールペンになれていた私の手にはとても書きやすく、就職に際してはずっとこの万年筆で勉強していたものです。
【海外】
①モンブラン
現在は様々な製品を扱うブランドとなっていますが、もともとは筆記具の会社
持った時、文字を書く時に万年筆の存在を忘れられるほど手になじんでくれます
→値段は高いが安定感と心地よさ抜群
もちろん、ステータス・ブランドとして所有するにも文句なしの逸品ではありますが
純粋に万年筆として最高峰であることに間違いありませんので、初めから最高のものを買うという最強のコスパを実現できるのはモンブランかもしれません。
限定品ではない普通に手に入るもので舶来←海外産・国産←日本産といろいろ試しましたが、今はモンブランに落ち着いています。
②ペリカン
モンブランと同様、ドイツの老舗筆記具メーカー
今手に入るほとんどの万年筆が同じ姿をしているため
自分の手に合う使い勝手のいい大きさや装飾・ペン先の特徴を見つけやすい
→比較検討しやすい!(もう少し勉強します…)
現在普通に買うことができるデザインはシンプルなものがほとんどですが、限定品として様々なデザインのラインナップがされてきました。
中古でしか手に入らないものも多いのが難点ですが、限定品のデザインのなかには自分が好きなものが少なくとも一つはあるのではないでしょうか。
EFが太めなので私自身はあまり使うことがありませんが、M800の評価は非常に高いものです。
字幅の精度が高くはないため購入に際しては店舗で試しに書かせてもらうことをおすすめします。
わからなくたって大丈夫
最初のうちは万年筆の何がいいのかよくわからないことでしょう
だからこそどの万年筆でも楽しめるのです、どんな万年筆でも使えるのです
ここまでの内容をすべて理解して初めの一本を買うより
まずは一本買ってみてからいろいろ知っていったほうが
早く、深くいろいろなことがわかります
自分の気に入った万年筆を人目をはばかることなく使い倒してほしい
そのために
① このデザインがとても好きだから使いたい
② 周りがどんな環境でも気兼ねなく使える
が大事になってくるのです
主観を優先し、独断と偏見を交えて、”知識がない状態でも何となくわかった気になれる”という目的のためにここまで書いてみましたが
細かいことの理解は実際に触ってみてからでいい
自らの独断と偏見を持って万年筆を楽しんでみてください
万年筆を傷めにくく、より気持ちよく書ける使い方は確かにあります
ありはしますが、それを気にして万年筆を楽しめないんじゃ意味がない
持ち方が違うなんて言わせときゃいいんです、そして、少しこなれたころに周りの言葉に耳を傾けてみると新しい発見があります
百聞は一筆に如かず、気になったらまず買ってみる なのです
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