高校生・大学生必見!今、身につけるべき【社会人基礎力】

社会人基礎力・・・

それは、社会に出る前に身につけておくべき力のことです。

言い換えると、「さまざまな人々と仕事をしていくのに必要な基礎・基本となる力」です。

 

今、中学や高校、大学に通っている学生のあなたへ。

「社会人基礎力」は、近い将来、必ず身につけなければならないものです。

であれば、今のうちから 身につけておきませんか?

そうすれば、きっと後悔しなくても済むでしょう。

 

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なぜ「社会人基礎力」を身につける必要があるの?

スマートフォンを使う人

そもそも、「社会人基礎力」は、国の経済産業省が唱え始めた言葉です。

経済産業省が「社会人基礎力」を提唱しはじめたのには、ワケがあります。

早い話が、現代社会が早く、大きく変化しているからです。

 

私が学生だった頃の連絡手段は、実家にある固定電話か、切手を貼って送る手紙しかありませんでした。

それが今では、個人が持っているスマートフォンで、かんたんにやり取りができてしまいます。

こうした やり取りが簡単、かつ、スピーディであるとともに、あふれんばかりの情報は、日々、めまぐるしく更新されています。

 

そうして、現代は、パソコンやスマートフォンが存在しなかった時代から、それらの機器を活用していく時代へと移り変わりました。

社会の情報化が急速に進み、「今」でさえも大きく移り変わっていく現代を、あなたは生きていかなければなりません。

生きていくためには、食べ物や衣服、住む場所が どうあっても必要です。

この必要なものを手に入れるためには、お金がなくてはなりません。

そして、お金を得るためには、仕事に就くほかありません。

 

では、あなたが 仕事に就くために必要なものは何でしょうか?

 

そう、「社会人基礎力」です。

 

まだ広く知られていませんが、経済産業省は10年以上も前から提唱していることをご存知でしたか?

この社会人基礎力は、「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力で構成されています。

「社会人基礎力」の3つの力って?

社会人基礎力を構成する3つの力は、先ほどもお伝えした、次の能力のことです。

1.前に踏み出す力(能力要素3つ)

2.考え抜く力(能力要素3つ)

3.チームで働く力(能力要素6つ)

それぞれの能力は、「能力要素」という、さらに細かい力に分けられます。

つまり、「社会人基礎力」を成り立たせるのに必要な 能力要素は、合わせて12個あるということになります。

1つずつ見ていきましょう。

前に踏み出す力

スタートラインに立つ

自分から一歩前に踏み出し、まわりの人たちとともにやり遂げようとする力のことです。

また、途中で失敗しても諦めることなく、最後まで粘り強く取り組む力でもあります。

能力要素は以下の3つです。

1. 主体性

人から言われる前に、自分から進んで物事に取り組む力です。

例えば、「歯を磨きなさい!」と言われる前に、「ご飯を食べたから歯を磨こう」と自然な流れで、自分から動くことができる力です。

 

2. 働きかけ力

他人に働きかけ、他人を巻き込む力です。
あらゆる仕事をすべて一人でこなすには相当の負担がかかります。
もちろん、あなたが苦手とする仕事もあることでしょう。

しかし、まわりには「人」がいます。まわりの人と一緒に取り組むことができれば、あなたへの負担が軽くなるのです。
そこで、まわりの人と一緒に取り組むために、「この仕事がどうしても苦手で…少しお知恵を貸していただけませんか?」と、まわりの人に声をかけ巻き込むことが必要となります。
これが働きかけ力です。

 

3. 実行力

実行力とは、目標を達成するまでやり抜く力です。

具体的には、
 
目標を立てる
   
 計画する  
   ↓
達成まで続ける
 
という流れでやり抜くことです。

物事に取り組む際は、進む方向となる目標や目的が必要です。
これは仕事も同様です。
何のためにやるのか」がはっきりしていると、人は継続して取り組みやすくなります。

そのために、まずは達成すべき目標・目的を設定します。

その次に、達成するためには何が必要か、何をどのように行うべきかを考え、計画を立てます。

そして、計画に沿って行動し、目標を達成するまで取り組み続けます。

 

考え抜く力

「なぜだろう?」と さまざまなことに疑問をもち、自分なりに理由を考えてみる力です。

また、自分なりに立てた仮説を実証する力でもあります。

能力要素は以下の3つです。

 

1.課題発見力

今の状態を分析し、設定する目的や今ある課題を明らかにする力です。

仕事を実行するためには、最初の目標設定が肝心です。
目標は低すぎても高すぎてもよくありません。この適切な目標を設定するために、現状を把握することが要となります。

今の人は、現状を正面から受け止められないとも言われます。
まずは、身の回りにありふれている「当たり前のこと」に目を向けてみましょう。
そして、それが当たり前ではないということに気づけたら、新しい疑問を見出すことができるようになるはずです。

 

2. 計画力

課題解決や目標達成に向けた流れ(プロセス)をもち、準備する力のことです。

課題を発見したり、目標を設定したりした後、そこにたどりつくためには何が必要か、何をいつすべきかといった無理のない計画を立てなくてはなりません。
また、担当していた企画が急に取りつぶされるといった、計画とは全く異なることが起こる場合もあります。
そのため、計画力は見通しをもつ力とも言い換えることができます。

 

3. 創造力

新しいモノを生み出す力のことです。
モノは「物」にとどまらず、アイデアや企画も創造することができます。

現代は物にあふれる時代と言われます。
そこで、活躍しているのは、古本や古着販売にいち早く着目した人たちです。

今までとは正反対の考え方で、新しいアイデアを生み出すことが必要になってきています。
常識にとらわれず、自由な発想を形にしていくことが創造力です。

 

チームで働く力

チームで動く

ひとたび街へ出れば、さまざまな人とすれ違います。

大きな声で話しながら歩いている人たち、一人でスマートフォンを見ながら歩いている人、堂々と胸を張って歩いている人・・・

あなたも知っているように、この世界にはさまざまな人がいます。

これに加えて、近年ではロボットやAIといった働き手も登場しています。

そして、社会人になれば、この多様な働き手とともに働くことになるのです。

そのため、目標に向けてさまざまな人々と協力する力が必要となっているのです。

能力要素は以下の6つです。

 

1. 発信力

自分の意見をもち、わかりやすく伝える力です。

今でもグローバル化が進んでいることで、人種、国家、宗教、文化が多様になっています。
このような多様性は、情報を伝える際に障壁となることがあります。
この障壁を乗り越え、情報を適切に伝えていく力が求められています。

 

2. 傾聴力

自分の意見を発信するだけでは、チームワーク性に欠けます。
発信しながらも、相手が意見を発信する場合には、耳と心を傾けて聴く力が求められます。

人は見た目で相手を判断してしまう生き物です。
話を聴く態度にも気をつけることが必要です。
態度もふくめて、丁寧に相手の話を聴き、相手が何を伝えたいのか理解しようとする力が傾聴力です。

 

3. 柔軟性

チーム内で意見を発信すると、考え方や立場の違いから、対立してしまう場合があります。
そのような時に、お互いの立場における違いを理解する力が必要となります。

たとえば、あなたは家庭をもつ若手社員として、毎日定時に帰っているとします。
そこに「若手社員はなっとらん!もっと遅くまで会社に残るべきだ!」と言う上司がいるとしましょう。
このとき、あなたは、上司に対してどのような思いをもつでしょうか?

もう少し考えてみましょう。
上司が若手社員だった頃は、「遅くまで会社に残っていた方が努力している」と評価されていた可能性があります。
もしくは、締め切りが近づいているにもかかわらず、仕事を終わらせずに帰ってしまって大丈夫なのか?と、あなたのことを心配しているとも考えられます。

考え方ひとつで、上司が考えていることを理解することができます。
このように感情的に反発せず、相手はどう思っているのか考えをめぐらせることこそが柔軟性です。

 

4. 状況把握力

自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力です。
かんたんに言うと、人、もの、ことのつながりについて、ちゃんと分かっていますか?ということです。

例えば、ネットで注文された荷物をお客様へ届けるとしましょう。
この時、届ける配送員やお客様は「人」、荷物が「もの」です。では、このほかに関係する「人」には何があると思いますか?

注文を処理する人、荷物を管理する人、荷物を箱詰めする人、荷物が正しいか確かめる人、荷物を輸送車へ詰めこむ人、輸送車を運転する人…
たった1つの荷物(もの)を届けることに、これほどの「人」が関わっているのです。

また、仕事では人と人のつながりが大切であり、これは一緒に働いている人たちの人間関係によって大きく左右されます。

社会人にもなって、「あの人が嫌いだから、一緒に仕事をしたくない」なんてことは論外ですが、職場内に対立する同僚がいることもあります。
そのような人間関係も含めて、身の回りの状況をあなたが察する力も状況把握力です。

もし、人間関係の良くない同僚がいる時には、あなたが仲介役になり、仕事をスムーズにこなすことを考えましょう。
あなたが2人の間で作業を受け渡して、仲が悪い人どうしでのやり取りを減らすのです。
そうすることで、チームでの仕事を円滑に進められます。

 

5. 規律性

社会のルールや人との約束を守る力のことです。

法律やマナーを守ることは、学生にも社会人にも共通しています。
しかし、社会のルールは大きく異なります。
学生の頃までは許されることであっても、社会人になればまったく許されません。
無断遅刻・無断欠勤が続けば、有無を言わさず給料が減らされたり、解雇されたりします
不祥事を起こした場合も同様です。それ以上に、社会からひどくバッシングを受けることでしょう。

社会人になったら、「そんなことは知らなかった」では済まされないのです。
法律はもちろん、さまざまなルール・マナーを知り、守りましょう。

 

6. ストレスコントロール力

ストレスの発生源に対応する力です。

理想と現実が異なると、人はストレスを感じます。
そのような時に、このストレスコントロール力が必要となります。

ストレスコントロール力は大きく分けて2つの側面があります。
1つ目は、ストレスをうまく発散し、ためこまないことです。
音楽をきく、温泉旅行に行くなど、発散する方法は何でもよいです。
イライラしたり、気分が沈んだりしていては、大事なことを見落とす可能性が高くなります。
あなたがあなた自身の気持ちを落ち着かせる方法を知っていることが大切です。

2つ目は、ストレスの原因を取り除くことです。
ストレスを発散したが、再び仕事に戻ると、またストレスを感じてしまう…。
繰り返しストレスを感じてしまうのは、ストレスの原因がどこかに残っているからです。

ストレスは、理想と現実のギャップによって生じるものです。
しかし、なぜストレスを感じているのかという根本的な問題は分かりづらいのです。
その根本的な問題を見極め、問題自体を取り除くこともストレスコントロール力に入ります。

参考:経済産業省「社会人基礎力」

 

「社会人基礎力」はどのように身につけるの?

最初は、とにかく意識することです。

信号機の赤・青を守るとか、お手洗いのスリッパをそろえるとか、ちょっとしたことから意識すればよいのです。

じきに、その意識が習慣化され、当たり前にできるようになるものですから。

 

「意識すると言われても…」

とお困りの方は、まず紙に書いて、目につくところに貼るだけで構いません。

それが意識する上で、大きな一歩になります。

 

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社会人の先輩が本当に必要だと思う5つの力

基礎学力

教室

基礎学力は、経済産業省が「社会人基礎力」として取り上げているものではありません。

しかし、基礎学力をあなどってはいけません。

社会に出れば、知っているか、知らないかで、命運を分けることもあります。

 

日本語の読み書き、足し算や引き算をはじめ、基礎学力は、すべての土台になる力です。

 

この基礎学力は、学校で学ぶ教科によって、定着する基礎学力の種類が少し違います。

次に、中学までの5教科(国・社・数・理・英)それぞれで、マスターしていただきたい内容を取り上げておきます。

・国語…日本語(敬語を含む)を正しくつかうことができること。
    また、日本語表現の曖昧さ(同音異義語など)に気をつけられること。
    たとえば、「おっしゃられる」は間違った日本語です。
    正しくは、「おっしゃる」ですね。

・社会…地図をよみ、地形の把握や、目的地までの経路をたどることができること。
    また、日本や諸外国の歴史を知り、世界情勢に目を向け、現代社会を分析できること。

・数学…四則計算(加減乗除)ができ、物事を順序立てて説明できること。

・理科…身の回りで起こる事象や現象に興味をもつこと。
    また、事象や現象が起こる理由を考えようとすること。
    さらに、その考えの裏付けとなる実験・観察を行う(仮説を立てて、検証する)こと。

・英語…英語で日常会話ができること(できることなら、1年間の留学をおススメします)。
    他国の言語の魅力を感じるとともに、日本語の魅力も感じること。

創造力

「考えているだけ」というのは、想像力にしかすぎません。

想像したことをもとに、新たに何かを つくり出すことが創造力なのです。

たとえば、「お金がほしい」と考えているだけの人と、「お金がほしいから何かをつくって売ろう」と行動する人とでは、将来の立場に雲泥の差が生まれます。

思っているだけでは、理想のままで終わってしまいます。

しかし、創造力をもってすれば、この理想を現実に変えることができるのです。

忍耐力

耳を押さえる人

経済産業省が提唱している「ストレスコントロール力」に近いものです。

実際の職場では、理不尽な頼みごとをされる場合もあります。

時には、お昼ご飯を食べる時間すらない場合も・・・。

また、友人関係や家庭、職場の人間関係でストレスを感じる人も増えてきています。

いつ、そのような厳しい環境に変わるかは 分かりません。

だからこそ、環境がいつ変わっても対応できるように、厳しくても耐えられる精神を今から鍛えておくべきです。

 

とくに、学校の部活動やサークル活動をしている学生のあなたは、日々知らないうちに精神が鍛えられています。

たとえ「つらい」「逃げたい」と思っても、ぐっとこらえて自分の忍耐力アップを目指しましょう。

ただし、限界だと思ったら無理をせず休んでくださいね。

 

コミュニケーション能力

会議する人々

経済産業省が言っている「発信力」「傾聴力」にあたる能力です。

仕事をもらうにしても、言葉を交わさなくては始まりません。

就職試験で行われるグループワークがよい例です。

グループワークのような集団活動では、自分の意見を言い、かつ、相手の意見を聴くことが大切です。

この「意見を言うこと」と「話を聴くこと」のバランスを保って、自分の考えを伝える力がコミュニケーション能力です。

 

実際に働く場所は、本当にさまざまな人がいます。

心優しい人ばかりではありません。

そのような中で、できる限り問題なく仕事を進めていくためには、同僚から情報をもらう必要があります。

 

どのような人に情報(仕事のコツ)を話したくなるかというと、世間話にも付き合ってくれ、明るく一生懸命に仕事をしている人です。

いい情報であればなおさら、話したことを生かしてくれそうな人にしか伝えたくないんです。

 

また、ときには愛想・愛嬌も大切です。

たわいもない世間話にも付き合ってくれる、明るい同僚と一緒にいたいと思うのが当然です。

ぶっきらぼうな人には、近づきにくいですから。

愛想が悪いだけで、「こいつは何をやらせてもダメだな」なんて、思われてしまうこともあります。

そうすると、もう仕事のコツは分からないままになってしまうわけです。

 

情報を得るためにも「この人は信用できそうだな。もう少し仕事を任せてみよう!」と思ってもらいましょう。

そのためにあなたが行うことは、コミュニケーションの出発点であるあいさつをするだけです。

これにプラス笑顔があると最高です。

 

自己管理能力

基礎学力とともに、自己管理能力もすべての土台となる力です。

具体的には、スケジュール管理、時間把握、健康管理、金銭管理が挙げられます。

そうした管理を自分で行うことができる人は、キラキラと輝いて見えます。

「社会人基礎力」のまとめ

(1) 社会人基礎力は「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つ。
  土台は基礎学力
(2) 充実した社会人生活を送るために必要な力。
(3) どの力も、今から高められる

これらは、私たちを取り巻く社会の大きな変化に耐えるための力です。

「基礎学力」「専門知識」に加え、それらをうまく活用していくために「社会人基礎力」が必要なのです。

これを機に、今から「社会人基礎力」を高め、社会であなたの力を最大限に発揮しましょう。

 

最後まで 読んでいただき、ありがとうございます。

あなたの社会人生活に 幸多きことを祈っています。

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