教員【うつ病】になったらこうなる

わたしのパートナーは、ある年の夏、うつ病になりました。

退職した今は、波があるものの、元気に生活しています。

今回は、回復までの道のりと、うつ病の彼をサポートしてきた経験をお伝えします。

同じような境遇の方の力になれれば幸いです。

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うつ病の前兆

人によって、症状は違いますが、わたしのパートナーの場合についてメモしておきました。

  • 頭痛吐き気がしていた
    もともと頭痛もちではありました。
    しかし、それに加えて、「気持ち悪い」と何度も訴えるようになりました。
    これは、うつ病の診断を受ける2週間前から見られました。
     
  • 家に帰ってきても、ぐったりしている
    帰宅して早々、仕事着のままベットの上で横になっていました。
    うつ病の診断を受ける2週間前から、この様子が続きました。
     
  • 食欲がなく、ご飯を口にしない
    休日もベットで横になっていることが多くなり、ご飯をあまり食べないようになりました。
    ご飯は残さず食べていたのに、残したり、手をつけないようになったりしました。
     
  • 仕事ができず、親に手伝ってもらう
    家に仕事を持ち帰り、それをご両親にやってもらっていたようです。
    膨大な量の仕事のうち、家でやれるものだけを持ち帰ってきていました。
     
  • 朝、出勤するとき、泣いていた
    涙を流しながら、ぼそっと「行ってくる……」と言い、出勤していました。
    「行きたくない…」とも言っていました。
    これは、うつ病の診断を受ける3日前から毎日続きました。
     
    パートナーの職場に欠勤するという電話しようか迷ったのですが、本人が嫌がったので しませんでした。
    思えば、あのとき、無理やりにでも仕事を休ませるべきだったと悔やんでいます。

 

 

うつ病の診断を受ける

わたしが仕事から帰ると、パートナーのご両親が家に来ていらっしゃいました。

ただ事ではない表情だったので、事情をきくと、「うつ病」という話でした。

 

この日から、毎日、ご両親が入れ替わり、彼に付き添うようになりました。

そのことが、わたしにとってはストレスだったようで、今度は、わたしの体調がおかしくなっていきます

しかし、ここで倒れてしまってはいけないと、自分を奮い立たせ、死に物狂いで彼をサポートしていきます。

 

 

うつ病になって1週間

とにかく、毎日がどん底でした。

彼の様子をメモしておきます。

  • 何も話さない。
  • 何も食べない。
  • ベットで体を起こせない。

そんな毎日でした。

 

真っ暗な彼の部屋に毎日入って、体調を確認したり、お水を運んだりしました。

後から思うと、なんでそんなに一生懸命だったのか不思議に思うほどです。

 

たとえ彼が無反応であっても、寄り添って、何も話さずにベットの横に座っていました。

苦痛で しかたありませんでした。

1年経った今、彼から聞いた話ですが、
「部屋の中にいてくれたのは、ありがたかったけど、監視されているみたいで、気持ち悪かった」
とのことです。

それをきいて、ショックでした…汗

お互いに苦痛を感じているんだったら、部屋にいなければよかったな、と思ったわけです。

 

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うつ病になってから3週間

わたしも うつの気配が・・・

わたしも、このころ、うつ病の彼に引きずられて、「人生つまらない」「生きていても楽しいことはない」と思うようになりました。

そして、わたしの精神も崩壊しはじめます。

 

このときのわたしの困った症状は、文章が読めなかったことです。

文字が反転しているように見え、何と書いてあるか読めなくなってしまいました。

わたしも限界だったようですが、病院には行きませんでした。

 

まだなんとかできるだろうと思っていたのです。

ただ、このままでは、わたしも倒れてしまうと思いました。

 

だから、まず、自分の精神を安定させるために、一人でいる時間をつくるようにしました

つまり、彼から解放される時間をつくり、ストレスをうまく逃がすようにしたのです。

具体的に言うと、人の少ない図書館など 静かな場所で読書をするようにしました。

 

それからは、次第に文章を読めるまでに回復しました。

わたしには、この方法が合っていたようです。

そして、

悪いことばかり考えるのは、わたしらしくない!

と思い、なんでも良いほうに考えるようにしました。

いわゆるプラス思考・ハッピー野郎になったわけです。

 

寝たきり・無言状態からの変化

そして、少しずつ、彼も変わりはじめます。

一番最初のうれしかったことは、「お茶 飲む?」の問いかけに「うん」と答えてくれたことでした。

何もリアクションのない彼から、ひとことでも言葉が聞けたのは、とても大きな喜びでした。

 

そして、そのあとから、ぼそぼそと 話してくれるようになったのです。

彼の話をゆっくり聞いているうちに、わかってきたことがありました。

  • わたしとの将来を考えると、不安になってしまうこと。
  • 頭の中で、いろんな考えがまとまらず、堂々巡りしてしまうこと。
  • 考えが頭の中をグルグルするたび、頭が痛くなったり、吐き気がしたりすること。
  • 人の気持ちや環境など、すべてのことを気にし過ぎて、敏感になり過ぎていること。
  • ほかの人は、自分ほど多くのことが気にならないようで、うらやましく思うこと。

このように、彼が思っていることを話してくれるだけで、幸せだなぁと思うようになりました。

何も話さなかった彼にとっては、大きな前進ですから。

少しだけですが、こうした良い兆候が見られたので、わたしも頑張れました。

 

また、はじめのうちは、ベットに横になったままでしたが、壁に もたれかかって、体を起こせるようにもなりました。

 

さらに、わたしが気にかけていたのは、彼の部屋の明るさでした。

昼間は、ずっとカーテンで光を遮り、照明もつけていない状態でした。

彼は、そんな真っ暗な部屋で、毎日を過ごしていたのです。

 

「真っ暗な部屋にいるから、より一層、気が滅入るんだ」

と思い、無理やりカーテンを開けるようにしました。

ただし、彼の状態を見ながら開ける幅を調節しました。

最初のうちは、すこしの光でも入ってこようもんなら、布団の中にもぐって、光を避けている状態でした。

このときは、たった2cm、カーテンを開けただけにしました。

わたしが仕事から帰って来ると、朝開けたこの2cmの隙間は閉められていました。

しかし、彼がベットから抜け出して、わざわざカーテンを閉めたということです。

彼が身体を動かした証拠なので「よしよし!」と、いい方向にとらえました。

また、彼の部屋の照明は、段階的に調節できるタイプだったので、少しずつ照明の明るさを上げていきました。

昼間は、明るい部屋で過ごし、できる限り早く前向きになってくれることを待ち望んでいました。

 

うつ病になってから1か月

個人的な話ですが、この1か月のところで記念日を迎えました。

「せっかくの記念日だし、なにかしたいな」と思い、わたしは、プレゼントを贈ることにしました。

なにを贈ろうか迷いましたが、彼の好きな「紅茶」にしようと決めました。

紅茶の中でも、気分をリラックスさせてくれる「ジャスミンティー」を選びました。

 

そして、彼の調子がよさそうなタイミングを見計らって、プレゼントを渡しました。

サプライズだったこともあってか、渡した瞬間、泣いて喜んでくれました

かぼそい声で「ありがとう…」と言ってもらえて、わたしももらい泣きしてしまいました。

 

それからの日々でうれしかったことは、わたしが仕事から帰ると、玄関まで出てきて、お出迎えしてくれるようになったことです。

それから、わたしが買っておいた食材を使って、料理をしてくれるようにもなりました。

そのおかげで、仕事から帰ると、すぐに晩ごはんを食べることができるようになりました。

 

このように、みるみるうちに、彼ひとりでできることが増えていったので、新鮮な気持ちで見守る毎日でした。

うつになってから1度も入浴していませんでしたが、このころからお風呂に入ることができるようにもなりました。

さらに、洗濯までしてくれるようにもなりました。

 

この1か月間は、著しい回復劇を見せてくれました。

しかし、再び、ベットでうずくまる日々に戻ってしまいます。

一気にやれることを増やしたためか、疲れてしまったようです。

でも、彼がひとりでやれることは分かりました。

そして、彼には立ち上がりたいという気持ちがあると、わたしには伝わってきました。

 

うつ病になってから2か月

波はあるものの、彼は、回復傾向にあります。

しかしながら、再び、わたしが闇に引きずりこまれそうになりました。

 

とつぜん、ひどい吐き気に襲われ、朝起きることができなくなったのです。

就業開始時刻までに、職場に行くことが困難な状態でした。

それでも、負けるものかと、遅刻してでも行くようにしました。

病院に行けば、うつ病だと言われただろうな、と思います。

それが このあと約1か月間続きました。

 

この間、彼への思いが冷めていくことに気づきました。

まわりの人にも相談しましたが、もう別れた方がいいと言われ続けました

 

うつ病になってから3か月

波はありますが、生活が落ち着いてきた ある日のことです。

わたしは、彼に言われた一言で、気持ちが前向きになりました。

ありがとう。いっしょにいてくれて。

 

この言葉を聞いて、ここまでの3か月は無駄じゃなかったんだな、と思いました。

私自身に余裕がなかったから、彼への思いが小さくなってしまっただけなのだと思いました。

「わたしがもっと 時間にも、お金にも、余裕をもたないと!」

と、踏ん張る決意を新たにしました。

 

うつ病になってから半年

時間は、少しずつ彼を落ち着かせてくれました。

この頃は、極度な自己否定もしなくなり、しかめっつらをする回数も減りました。

ここまで、彼とさまざまな話してきました。

だからこそ、目の前にいる彼と幸せをつかもうと思いました。

 

4か月くらいが経った頃、やっと、ふたりで外出することができるようになりました。

つまり、デートすることができるようになったのです。

わたしにとっては、とてもうれしい出来事でした。

きっかけは、夕食を食べに行かないか、と彼から誘ってもらえたことです。

この上なくハッピーな気分になりました。

 

こうして良いときがあれば、悪いときがあるものです。

幸せな時間は、そう長くは続きませんでした。

うつ病になってから7か月目のとき、彼の口から、わたしのことをうらんでいるという言葉を聞きました。

 

最初、何のことかわたしには分からず、彼に理由を聞いても「わからないんだったらいいよ」と言われ続け、彼は一人で怒っていました。

それから、今まで1度もしたことのなかった けんかづけの毎日が始まりました。

わたしは次の日も朝から仕事だと言うのに、夜中の3時まで口げんかしていたこともたびたびありました。

わたしは、睡眠不足になると、すぐ体調に現れてしまいます。

体を壊してしまうから、夜中に話すのはやめてほしい」と5回は彼に伝えました。

それでも彼は夜中にわたしの部屋まで来て、暴言を吐きまくるのです。

当時は、DVかと思っていました。

彼からすると、憂さ晴らしだったのでしょうね。

 

そんな毎日のせいで、案の定、わたしの体調が崩れます。

家でも職場でも、わたしにしかできない仕事がたまっていくばかりでした。

彼にストレスを与え続けられ、さらに仕事のストレスも抱え込んでしまいました。

わたしには、もう行き場がありませんでした

さすがのわたしでも、本当に死んでやろうかと思いました。

 

うつ病になってから1年

暴言に関して言えば、10か月目のころ、SNSで「消えて」だの「死んで」だの100件以上送られてきました。苦笑

もう、笑うしかなかったです。

 

一生懸命、彼を支えてきたつもりでしたが、やっぱりムダだったのかな…と思うようになりました。

頭痛、吐き気、耳鳴り、食欲不振・・・・・

いろんな症状が出て、ストレスで自分の体が壊れていくことを感じていました。

 

そんなときに支えてくれたのは、中学からの親友でした。

傷つき、疲弊しているわたしのことを誰よりも思ってくれ、次のような言葉をかけてくれました。

「本当に彼のことがイヤなら、今すぐ別れてほしい。
だって、このまま苦しむ姿を見ていたくないから。」

もし、これからも彼といっしょに過ごす覚悟があるなら、彼を何とかしてあげようという気持ちは捨てるべき

 

あぁ、親友には、頭が上がらないなと思いました。

確かに、「彼を何とかしてあげたい」という気持ちが強すぎたがために、疲れてしまっているんだと気づかされました。

今は、彼のことは深く考えず、「何か起きても、なんとかなる」という気持ちで、彼のそばにいます。

 

だから、夜中に暴言を吐かれようが、「死んで」と言われようが、すべてを受け止めようとしていた以前よりは平気です。

暴言なんて 勝手に言ってればいい。
次第に治まるから。

しかめっ面して機嫌が悪くたっていい。
なんとかなるから。

このように考えるようになったのです。

 

「うつ病」の人を支える立場で言えること

今になって、言えることは、

人を突き動かすのは、「人への思い」

だということです。

 

わたしが彼のことを思っていたがゆえに、あれほどまでに献身的なサポートをすることができたのだと思います。

自分の心をボロボロにされてまでも、彼に寄り添えたのは、「彼を何とかしたい」と強く思っていたからです。

そうして、うつ病になる以前とはまだ違うものの、今は、違う幸せを感じることができています。

 

彼には、生きる目的がありません。

今すぐにでも死んでしまえばいいと考えている人間です。

 

だから、わたしが生きる意味になって、ふたりで生きていくしかないのです。

わたしの使命は、これからも、彼のサポートをすることです。

 

ただ、わたし ひとりでは、サポートできる気がしません。

まわりにいる人みんなで彼を支えていきたい、そう思います。

うつ病の人の支えになるのは「人の心」であり、また、それを支えている人をサポートするのも「人の心」です。

心は多ければ多いほど、まわりの人を巻きこんで、温かくなっていきます。

そして、その温かさは、いつの日か うつ病だった人にも届くことでしょう。

わたしは、そう信じています。

 

もし、あなたが一人で悩んでいらっしゃるのなら、すぐに ご相談ください。

身近な人、当サイトの管理人、誰でも構いません。

あなたも「人の心」に触れるだけで、気持ちがフッと軽くなりますよ。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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